地本申1号コーナー

エルダー制度に関する申し入れ

最終更新日 2016年 4月27日


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  ■ 申1号 エルダー制度に関する申し入れ

2015年8月10日申し入れ

 エルダー制度の利用を希望する組合員より「地元に雇用先がない」「遠隔地勤務しか呈示されない」などの理由から「エルダー制度の利用を断念せざるを得ない」との声が地本に寄せられています。

 支社はこれまで実施してきた営業職場における「駅業務委託の更なる推進」や運輸職場における「グループ会社と一体となった業務体制の更なる推進」などの施策について、エルダー雇用先の確保が目的の一つであるとしてきました。しかし今後大量退職期に入る現実と寄せられた組合員の声に鑑みれば、新潟支社におけるエルダー制度は危機的状況にあると認識せざるを得ません。私たちは、年金支給開始年齢が段階的に65歳へと引き上げられる過渡期の中にあって、60歳以降も引き続き安全・健康・働きがいを担保しつつ意欲を持って働くことができる雇用制度へと高めていく必要があると認識しています。

 従いまして新潟支社におけるエルダー制度の現状と今後の課題について下記の通り申し入れますので、誠意ある回答を要請します。


  1. エルダー制度制定の経緯及び趣旨を明らかにすること。
  2. 今後10年間の退職者数を年度別・地区別に明らかにすること。
  3. 今後10年間のエルダー希望者数及びエルダー雇用先の確保状況について、年度別及び地区別に明らかにすること。
  4. エルダー雇用先の拡大について考え方を明らかにすること。
  5. 勤務地、勤務内容等は希望に見合った雇用先を呈示すること。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2016年 3月14日 10時00分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2016年 3月14日 10時00分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. エルダー制度制定の経緯及び趣旨を明らかにすること。

    回答: エルダー社員制度については、大量退職による急速な世代交代により、人材育成や技術継承が課題であることを踏まえ、グループ会社と一体となった業務執行体制の構築を推進しつつ、定年退職する社員の持つノウハウ等を従来以上に活用する方策として実施したものである。

  2. 今後10年間の退職者数を年度別・地区別に明らかにすること。

    回答:新潟支社では、現在、第二の大量退職期を迎えており、今後の、大量の定年退職が見込まれることから、引き続き、エルダー社員の雇用の場を確保していく。

  3. 今後10年間のエルダー希望者数及びエルダー雇用先の確保状況について、年度別及び地区別に明らかにすること。

    回答:エルダー社員の雇用の場については、確保していく。

  4. エルダー雇用先の拡大について考え方を明らかにすること。

    回答: エルダー社員は原則として、グループ会社等に出向することとなる。

  5. 勤務地、勤務内容等は希望に見合った雇用先を呈示すること。

    回答:再雇用を希望する社員の出向先については、社員の希望職種等を把握した上で提示しているところである。

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  ■ 団体交渉のポイント

  1. エルダー制度制定の経緯及び趣旨を明らかにすること。
    組合
    「新潟支社は希望者全員を雇用する」ということで良いのか?
    支社
    基本的な考えはその通り。
    組合
    エルダー制度を希望していた社員が、会社が提示した雇用先とのミスマッチにより断念する社員は何名ほどいるのか。
    支社
    年間で数名いる。
    組合
    断念するケースをゼロにするように努力をするのか?
    支社
    実情に対応しながらやっていく。

    組合
    最初は酒田駅清掃と打診され、その後新潟と言われたケースがある。何段階くらいあるのか。
    支社
    基本的には前年度に話しを進めていく。4月〜6月で把握、7月〜9月で調整、10月〜11月で提示し、2月〜3月で締結という流れである。
    組合
    提示される度に変えられると社員は困惑する。
    支社
    出向先の提示が10月11月なので、その前の面談との話しの違いではないのかと。お互いにやり取りをしている内容である。

    組合
    春先の面談で「断っても良い」「自分で探して良い」と言われている社員がいる。制度の主旨と違うのではないか。
    支社
    基本的に面談は自己申告に基づいて行う。やり方に問題がある認識はない。
    組合
    言われた社員がいる。把握して頂きたい。
    支社
    参考意見として承る。

    組合
    新潟エリアの社員に酒田、直江津や酒田の社員に新潟はどうかという提示がある。59歳の人に、この斡旋は厳しいのではないか。
    支社
    ケース・バイ・ケースであり、業種に拘るのかエリアに拘るのかにもよる。エリアに拘る社員の方が多い。
    組合
    「5年満期で働けるか?」の確認がされているが、確認することの意味は何か?
    支社
    受け入れ会社も何年働けるのかの見込みは必要であり、すぐに辞められても困る。JRとの信頼関係にもなる。
    組合
    5年働くつもりでも、あえて聞かれると心配になる。年齢的に「yes」としか言えない。不安で意地悪な質問だという声がある。
    支社
    就業規則にも60歳から5年とある。5年間働く前提で契約となる。

    組合
    新潟支社における本体雇用の標準数を系統別に明らかにすること。
    支社
    枠があるだけで、標準数はない。
    組合
    アドバイザーはどういう所にいるのか。
    支社
    訓練センターや技術センターなど。酒田駅輸送のアドバイザーが一人来年度に入る予定。
    組合
    本体雇用の基準は。
    支社
    人材も見て、本社に上申する流れ。
    組合
    運輸なら、当直や指導担当にもあり得るのか。
    支社
    あると思う。

    組合
    レンタカーは助役以上など、職制によって提示が違うことはあるのか。
    支社
    受け入れ会社の希望がある。管理者的な人材がほしいとか。駅業務委託でも宿直以上とかの要請がある。
    組合
    職制による差別があると風通しが良くなくなる。
    支社
    人材育成を主旨とした雇用なら、助役からとかとなる。主任からの雇用もなくない。受け入れ先の希望による。

  2. 今後10年間の退職者数を年度別・地区別に明らかにすること。
    • 刻々と変わるため会社として公表はしていない。
    • 新潟支社が3600名くらい。50歳以上が50%。10年で1800名くらいは退職する。
    • 60歳まで勤めることを前提としてのピークは4年〜5年後くらい。
    • 1800名の系統比率は助役職の比率は多いが、系統による開きはあまりない。

  3. 今後10年間のエルダー希望者数及びエルダー雇用先の確保状況について、年度別及び地区別に明らかにすること。
    支社
    エルダー社員の雇用の場について、希望者には会社として確保はしていく。
    組合
    支社として1800名を雇用できる見込みなのか。
    支社
    シミュレーションはしている。雇用先の拡大は必要と考えている。業務委託や新規開拓などで拡大していく考えだ。

    組合
    ここ2年〜3年でプロパー社員が増えてきている。駅業務委託や検修外注化でもプロパー社員をを作る一方でエルダー社員を受け入れられるのか。
    支社
    要員は考えてやっているかと。エルダー雇用もしつつ、プロパーも育てる。
    組合
    若年出向からのエルダーも多い。また65歳を過ぎても働いている人もいる。矛盾も多い。
    支社
    個々の人の状況もある。
    組合
    若年出向が、エルダーを見据えて打診されてもいる。「今断れば501番目となる」と言われた社員もいる。「断ったらもう無いぞ」ということであり、これではパワハラではないのか。
    支社
    パワハラはいけない。本人希望は重視する。

  4. エルダー雇用先の拡大について考え方を明らかにすること。
    • 原則はグループ会社だが、資本関係が無くても業務的な繋がりがあることから、えちごトキめき鉄道などに実績がある。
    • 民間企業であっても出向協定書が結べれば可能。新規開拓はやっている。
    • 社員個人が出向先を探してきた場合も、企業同士で条件が合えばあり得る。
    • 雇用推進室も雇用先を探している。条件が整って、合えば企業として契約は結べる。

  5. 勤務地、勤務内容等は希望に見合った雇用先を呈示すること。
    支社
    59歳の年度に自己申告(5)に基づく面談で希望を聴取。社員の希望職種等を把握した上で提示している。
    組合
    提示の時期が、誕生月によって不公平があるのではないかという声がある。できれば退職月の一年前からフォローして頂き、現場長もフォローしてほしい。
    支社
    参考意見として承る。
    組合
    本部・本社間の団体交渉で本社は、雇用先の提示は10月から11月、2月から3月に雇用契約の締結と回答している。新潟支社は今年度スケジュールがずれている。
    支社
    詳細は把握していないが、そこまでズレたとは思っていない。
    組合
    基本は59歳の面談からで提示は10月。今年度は2月だった社員がいる。2月提示で、さらに提示はできるのか。
    支社
    ある可能性はある。希望は言って頂いて良い。
    組合
    いつでもキャッチボール体制にはあると?
    支社
    できるできないはあるが、希望は言って頂きたい。

    組合
    広域異動者など新潟支社以外の社員が、新潟支社管内でのエルダー雇用となることはあるのか?
    支社
    実績はある。支社跨りの調整はあり得る
    組合
    新潟支社の社員と取り扱いは変わらないのか?
    支社
    変わらない。
    組合
    東京の社員は東京で面談をしても何も分からない。東京の希望者の所には新潟からも行って頂きたい。来年度そのような社員はいるのか。
    支社
    現実として数人いるかどうかくらいではないか。

    組合
    雇用推進室は何名体制なのか。
    支社
    専任3人。派遣1人でやっている。
    組合
    出向者管理や面談、開拓などあるが、雇用推進室は3人で大丈夫なのか。
    支社
    様々な所と協力しながらやっている。現時点拡大の具体的計画はない。

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