地本申6号コーナー

お客さま・社員の命を守る運行体制の確立を求める緊急申し入れ

最終更新日 2017年 3月12日


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  ■ 申6号 お客さま・社員の命を守る運行体制の確立を求める緊急申し入れ

2017年 1月19日申し入れ

 1月17日、上越線1725Mが六日町〜五日町駅間を走行中ビームから落下した雪塊が列車前頭部を直撃し、前面ガラスを突き破り運転台内部に飛び込んできたことにより運転士が負傷するという重大な事象が発生しました。

 事象発生前に上越線を走行した複数の運転士が危険性の認識を持ってビーム上に多量の積雪がある事を報告していたにも関わらず未然に防ぐことが出来ませんでした。2015年4月12日山手線神田〜秋葉原駅間で発生した電化柱倒壊事故をはじめ、その後新潟支社において発生した弥彦線での倒木との接触によるルールの見直しという教訓が活かされなかったために発生した事象であると認識しています。

 私たちはこれまで雪害を含め異常時に即応するための要員や、設備増強の要求を掲げて新潟支社と交渉を積み重ねてきましたが、とりわけ要員に関する議論の多くは認識の一致に至ることができませんでした。このことから今冬期の取り組みに対する交渉の整理において「現場からの積極的な情報提供を通して輸送障害を最小限に留める」旨の決意を新潟支社に対して通告し、安全安定輸送を現場労働者から実現するための努力を職場から継続してきたところです。

 一方、現場からの要請に応えられない実態があるとの切実な声も各系統から寄せられています。私たちがこれまで一貫して求めてきた、異常時に即応できる要員体制の構築が必須であると認識しています。

 従って、社員とお客さまの命に関わる今事象を重く受け止め、二度と発生させない対策と運行優先体質の変革を求め緊急的に申し入れます。

 新潟支社の誠意ある速やかな回答を要請します。


  1. 事象発生までに6人の乗務員がビーム上の積雪に対し、危険申告及び除雪要請をしていたにも関わらず運行させた根拠を明らかにすること。
  2. 1月14日以降のビーム除雪の計画及び実績を明らかにすること。
  3. ビーム除雪が終了していない中で始発から運行を開始させた根拠を明らかにすること。
  4. ビーム除雪を行う判断基準を明らかにすること。
  5. 降雪後、ビームからの落雪が予測された場合は列車の運行を取り止め除雪を優先する体質を構築すること。
  6. 列車の安全を確保するための除雪作業は緊急の場合を含め列車間合いを確保すること。
  7. 列車の運転再開に関しては専門知識のある系統の社員による前頭添乗を実施すること。

以上

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      ■ 団体交渉の日程が決定!

      ★ 2017年 3月 1日 10時30分より団体交渉を行います

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      ■ 団体交渉を終了!

      ★ 2017年 3月 1日 10時30分より団体交渉を行いました

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      ■ 支社側の回答及び見解

    1. 事象発生までに6人の乗務員がビーム上の積雪に対し、危険申告及び除雪要請をしていたにも関わらず運行させた根拠を明らかにすること。

      回答:ビーム除雪については、定期的な除雪を行っている他、列車添乗や雪庇監視カメラの活用等により臨時除雪を行い、ビームの変形や毀損、落雪による影響を防止しているところである。
      なお、これまでも乗務員からの情報も参考にしながら除雪に努めてきたところである。

    2. 1月14日以降のビーム除雪の計画及び実績を明らかにすること。

      回答:定期的なビーム除雪については、除雪計画を立て実施していたところである。
      なお、1月14日から16日は約420基のビーム除雪を実施している。

    3. ビーム除雪が終了していない中で始発から運行を開始させた根拠を明らかにすること。

      回答:ビーム除雪については、定期的な除雪を行っている他、列車添乗や雪庇監視カメラの活用等により臨時除雪を行ってきたところである。

    4. ビーム除雪を行う判断基準を明らかにすること。

      回答:ビーム除雪については、定期的な除雪を行っている他、列車添乗や雪庇監視カメラの活用等による冠雪状況の把握により、設備保全上冠雪50cm程度を目安として臨時除雪を行っている。これによりビームの変形や毀損を防止してきたとともに、落雪による影響の防止にも努めてきたところである。

    5. 降雪後、ビームからの落雪が予測された場合は列車の運行を取り止め除雪を優先する体質を構築すること。

      回答:ビームからの落雪が車両に接触する恐れがある場合は、注意運転を実施したうえで設備社員による状況確認を行うとともに、必要により列車の運行を取りやめたうえで除雪を行うことで考えている。

    6. 列車の安全を確保するための除雪作業は緊急の場合を含め列車間合いを確保すること。

      回答:ビームからの落雪が車両に接触する恐れがある場合は、注意運転を実施したうえで設備社員による状況確認を行うとともに、必要により列車の運行を取りやめたうえで除雪を行うことで考えている。

    7. 列車の運転再開に関しては専門知識のある系統の社員による前頭添乗を実施すること。

      回答:ビーム等の状況を確認して運転再開を行う考えである。

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