地本申15号コーナー

安全・安定輸送、及び技術継承に関わる人事運用のあり方に対する申し入れ

最終更新日 2018年 7月25日


→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 申15号 安全・安定輸送、及び技術継承に関わる人事運用のあり方に対する申し入れ

2018年 3月26日申し入れ

 新潟支社内の在来線全運輸区において、4月1日付で他の運輸区へ異動とする内命が複数の運転士に通知されました。内命に伴い現場長が行なった意識付けでは「人事交流であり施策の一環である」との説明が行われたことから、新潟地本に対し組合員から問い合わせが寄せられています。

 今回の異動が「人事交流という施策」であるならば、施策の目的や到達点、及び克服すべき課題などについて労使間での議論を通じた認識一致がなされるべきであると考えます。

 今回の対象者は所属職場での経験が20年前後であり、豊富な経験を安全・安定輸送のために活かすと共に、転換を含めた教育・育成において中心的に活躍しているベテランであること、異動の目的や課題が不明確なことなどから当該社員はもとより送り出し、迎え入れ職場双方の現場管理者や指導を含めた社員から多くの疑問の声が上がっています。 

 当社の人事異動は労働協約、及び就業規則の定めに基づき、任用の基準に拠り実施されてきたとの認識にあります。しかし、施策を担う社員にも将来展望があることから、本人の意思に関わりなく進めることがあれば、会社の意に反して社員のモチベーションや生産性、安全性の低下にもつながります。

 安全で安定的な輸送の確保や、人材育成のあり方という課題を置き去りにすることは会社の発展を妨げるものであり、認めることはできません。

 会社施策とその担い手である社員の労働感覚を一致させ、安全・安定輸送の確保を前提とした新潟支社の発展と、会社の発展を通じた社員の幸福を実現すべく以下の通り申し入れますので新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 人事交流という施策の目的・内容と必要性を明らかにすること
  2. 若手の指導育成及び転換教育に与える影響について認識を明らかにすること
  3. 系統・職種別に必要な熟練度の向上に対する考え方を明らかにすること
  4. 異動した社員は元の職場に戻るのか明らかにすること。
  5. 異動の実施にあたっては本人の希望・特情を充分尊重すること。

以上

    →地本団体交渉コーナーへもどる

      ■ 団体交渉の日程が決定!

      ★ 2018年 6月20日 10時00分より団体交渉を行います

    →地本団体交渉コーナーへもどる

      ■ 団体交渉を終了!

      ★ 2018年 6月20日 10時00分より団体交渉を行いました

    →地本団体交渉コーナーへもどる

      ■ 支社側の回答及び見解

    1. 人事交流という施策の目的・内容と必要性を明らかにすること

      回答:社員の運用については、任用の基準に則り、本人の適性等を総合的に勘案し、取り扱うこととなる。

    2. 若手の指導育成及び転換教育に与える影響について認識を明らかにすること。

      回答:社員の運用については、任用の基準に則り、本人の適性等を総合的に勘案し、取り扱うこととなる。

    3. 系統・職種別に必要な熟練度の向上に対する考え方を明らかにすること。

      回答:社員への教育については、OJTや技能教習所を活用した教育訓練に取り組んできたところであり、引き続き訓練設備の拡充等を図り、人材育成・技術継承に努めていく考えである。

    4. 異動した社員は元の職場に戻るのか明らかにすること。

      回答:社員の運用については、任用の基準に則り本人の適性等を総合的に勘案し、取り扱うこととなる。

    5. 異動の実施にあたっては本人の希望・特情を充分尊重すること。

      回答:社員の運用については、任用の基準に則り本人の適性等を総合的に勘案し、取り扱うこととなる。

    →地本団体交渉コーナーへもどる

      ■ 団体交渉のポイント

    • 「人事交流」という施策の目的・内容と必要性について
      • 支社としては一般異動として考えており、スキルアップを目的として、人材育成など新しい場所で本人と職場の活性化などしてほしい。需給調整ではない
      • 何年で帰って来れるかは何も言えない。指令や支社に行く社員も出てくる。希望を伝えていれば元職場に帰れることもある。元職場に就職したわけではない
      • 職場により説明が統一されていないという指摘については、可能性について言ったものだと思っている
      • 来年度以降も毎年行う予定であり、対象者は運転士経験などを総合的に判断して決める
      • 乗務員にとって他箇所に行くことにより、大変な部分も含め成長につながり、視野が広がる

    • 指導育成及び転換教育などに与える影響について
      • 同じ職場で以前からずっと仕事をしている社員のスキルアップを課題として持っていたが、結果として今年の実施になった
      • 毎年行うメリットは、初めての線区や免許の取得など経験し視野が広くなる。また、指令や指導担当など将来を考えた場合に色々と経験することは良いことだと認識している
      • デメリットは、転換教育や新規教育など指導出来る社員が少なくなり、需給で影響が出ることは認識している。そういった点については計画を立てていきたい
      • 技術や担当線区の把握など経験を持った指導操縦者経験者が転勤して厳しいという状況はわかったが、次の若い世代の方が指導操縦者になりレベルアップ出来ることにもなる
      • 現場との意見交換、意思の疎通について、現場とのコミュニケーションや意思の疎通は行っていきたい

    • 社員の特情や希望を充分尊重した異動の実施について
      組合
      「自己申告書に基づいた面談」について、転勤できない特情は考慮するのか
      支社
      社員の状況の把握はする。そのまま受け入れられるかは別だが、判断はさせていただく
      組合
      モチベーション、働きがいの低下があってはならない。特情等は勘案いただきたい
      支社
      考慮はするが、任用の基準になる
      組合
      家族等の問題、介護の問題等もあり悩んでいる社員もいる。考慮いただきたい
      支社
      特情などは個人面談で把握しているが、どこまでが特情なのかなど難しい所であるが、今後も把握し対応していきたい

    →地本団体交渉コーナーへもどる