地本申18号コーナー

「保線部門におけるメンテナンス体制の最適化」に関する第二次申し入れ

最終更新日 2019年 8月16日


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  ■ 申18号 「保線部門におけるメンテナンス体制の最適化」に関する第二次申し入れ

2019年 3月10日申し入れ

 標題について、1月22日に申9号「保線部門におけるメンテナンス体制の最適化」に関する申し入れの団体交渉を行いました。団体交渉で新潟支社は「社会人採用は育成期間を4年、プロフェッショナル採用は7年で線路保守判断ができる育成を行っている」と回答しましたが、新潟支社としての具体的な到達目標や教育内容及び技術継承に対する考え方が不明確であり現場で働く社員は不安や疑問を抱えています。

 東日本ユニオン新潟地本は社員の不安や疑問を解消し、安心して業務を遂行できる環境を実現するため、下記の通り申し入れますので新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. プロフェショナル採用社員における技術継承をおこなうための入社から7年間のライフサイクルを明らかにすること。
  2. 社会人採用社員における技術継承をおこなうための入社から4年間のライフサイクルを明らかにすること。
  3. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社1年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  4. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社2年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  5. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社3年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  6. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社4年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  7. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社5年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  8. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社6年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  9. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社7年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  10. 社会人採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社1年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  11. 社会人採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社2年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  12. 社会人採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社3年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  13. 社会人採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社4年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。
  14. 「異常時対応」に技術的判断をおこなうための具体的な教育内容を明らかにすること。
  15. 超過勤務を減少させていくための「平準化」の内容を具体的に明らかにすること。
  16. 「線路設備モニタリング」の教育を2020年度末までに全社員におこなうための教育内容および教育スケジュールを提示すること。
  17. 「線路設備モニタリング」の「NG箇所」を減少させていくための具体的な取り組み内容を明らかにすること。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2019年 6月30日 10時00分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2019年 6月30日 10時00分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. プロフェショナル採用社員における技術継承をおこなうための入社から7年間のライフサイクルを明らかにすること。

    回答:入社後、軌道管理の基礎を学び、個人の適性を考慮した中で様々な業務を経験させることにより、適切な設備管理ができる技術者への教育を図ることとなる。

  2. 社会人採用社員における技術継承をおこなうための入社から4年間のライフサイクルを明らかにすること。

    回答:入社後、軌道管理の基礎を学び、個人の適性を考慮した中で様々な業務を経験させることにより、適切な設備管理ができる技術者への教育を図ることとなる。

  3. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社1年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  4. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社2年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  5. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社3年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  6. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社4年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  7. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社5年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  8. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社6年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  9. プロフェッショナル採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社7年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  10. 社会人採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社1年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  11. 社会人採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社2年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  12. 社会人採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社3年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  13. 社会人採用社員における「線路の保守管理」を出来るために、入社4年目における教育到達目標と教育内容を明らかにすること。

    回答:適切な設備管理ができる技術者へ育成するため、定期的な面談等により対象社員と管理者がコミュニケーションを図りながら、個人の適性や習熟度などに応じて、様々な業務を経験させることとなる。

  14. 「異常時対応」に技術的判断をおこなうための具体的な教育内容を明らかにすること。

    回答:「異常時対応」に関する必要な訓練を引き続き実施するとともに、各社員がOJTを通じて得た多様な経験に基づき対応することとなる。

  15. 超過勤務を減少させていくための「平準化」の内容を具体的に明らかにすること。

    回答:業務波動の平準化や担務持ち替えによる平準化に継続して取り組んでおり、これにより時間外労働の削減を図る考えである。

  16. 「線路設備モニタリング」の教育を2020年度末までに全社員におこなうための教育内容および教育スケジュールを提示すること。

    回答:必要な教育はこれまで通り実施していく考えである。

  17. 「線路設備モニタリング」の「NG箇所」を減少させていくための具体的な取り組み内容を明らかにすること。

    回答:除草対応及び砕石整理を実施しており、今後も継続的に計画・実施していく。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • 技術継承をおこなうためのプロフェショナル採用社員における入社から7年間のライフサイクルについて
    • 軌道管理の基礎とは線路、軌道回路の保守管理ができるようになること入社して線路科を中心に基礎を学び、工事科、企画科とサイクルすることで身に付けてほしい
    • 個人の特性もあるので具体的に何年と決めていない。どれ位のスパンで学んでいくのかも個人差もあり一概に決められない
    • 7年を目安としているが個人差もあるので面談をして成長度合いに合わせて研修等で補っていく
    • PDCAが基本であるが、線路科に3年在籍していれば保線の仕事は学べるという考え
    • 3年で全て経験できるかと言えば難しい面もある。自分の担当でない検査についていったり、技術講座などで補っていくことで考えている

  • プロフェショナル採用社員の入社後の年次ごとの具体的な教育到達目標について
    • 1年目は新入社員研修後に基礎技術研修に半年近く入所し、保線とはどのような仕事かを覚えてもらう。地形を覚えること。列車見張り業務ができることが到達点
      組合
      そのための教育はどうするのか
      支社
      OJTで行い、実業務に付いて行きながら学んでいくことになる
      組合
      OJTが同じテーブルでない場合もあるが、その時は別の人に付いていくことになるのか
      支社
      そのような場合は一緒に付く人から学ぶことになる
    • 2年目は各線路科で担当を振り分け経験を積む時期であり、担当業務に加え各種検査を現場に出て学んで欲しい。担当する業務の検査ができるようになるということが到達点であり、担当外の部門についても学ぶようにしてほしい
      組合
      それは数値的なものか
      支社
      数値的な面も含めて。発注、履行作業という一定の流れで作業が出来ることである
    • 3年目の到達目標はここまでという目標はない
      支社
      2年目以降は担当業務が広くなるので一概に決められるものではない
      組合
      軌道管理基礎を身に付けるのが3年と言われたが、担当する業務を掘り下げるのか、広く浅く経験することになるのか
      支社
      担当する業務により違いがあり、個人差もあるのでどちらの場合もあり得る
    • 4年目以降も到達点は設定していない
      組合
      7年で一人前ということだったが4年目以降は担当する部門において、それぞれ技術を付けるということか
      支社
      担当する業務によって経験できることも違ってくる

  • 認定線区での教育について
    • 認定線区はパートナー会社施行工事をチェックすることもあるので、経験のある人が認定線区を担当している
      組合
      現実は違う。入社2年目で担当している社員もいる。修繕提案書もらっても判断できていないという声も出ている
      支社
      経験のある人と業務することで学ぶことがある。ある程度経験されていれば認定線区を担当することは問題ない
      組合
      認定線区を担当することで不安に感じ人材育成シートに希望を書いても採用されることが無い。面談でも活用されていない。認定線区に若手を配置すべきではない
      支社
      面談だけで使用するだけの物ではない。現場長が配置する上で判断に使用している
      組合
      1月の申9号団体交渉の回答と違う。人材育成シートを面談の場で活用すると回答していた
      支社
      面談の場で持ってきていないかもしれないが、管理者間では活用や引継ぎがされているはず
      組合
      しっかり活用されていれば、このような意見は出て来ない。活用されているのならば社員の不満は出て来ないはずだ
      支社
      個別にどのような面談が行われているか把握していないが、人材育成シートを活用して必要な教育を行うことはこれからも、これまでも変わりはない
    • 保線の基礎を理解していることが認定線区を担当する条件
      支社
      PDCAを理解し工事の内容を理解していることが基礎
      組合
      そのためには線路を知っていなければできないのではないか。そうであるから経験の少ない若い社員は不安に思っている
      支社
      認定線区が始まって2年。上手く行っていない面もあると思っている。現場との意見交換などしながら課題を克服していきたい
      組合
      施策を実施したのは会社である。担当する社員の不安をしっかり吸い上げるべきである

  • 技術継承をおこなうための社会人採用社員における入社から4年間のライフサイクルについて
    • 軌道管理基礎を学ぶのに2年、線路保守管理できるまでに4年という考え
    • 社会人として仕事のやり方、PDCAを学んでいるためプロフェッショナル採用とは差がある
      組合
      技術という面ではプロフェッショナル採用と一緒ではないか
      支社
      仕事のやり方を理解しているので人によっては1年で身に付く人もいる。社会人採用で3年で基礎を身に付けるとなると、一人前になるのに後1年しかなくなってしまう
      組合
      会社が4年と決めている。社会人採用はサイクルが早い分不安を感じている。自分がどこに向かって行けば良いのか、教える側もどこに向けて教育すれば良いのか分かっていない。技術者を作るということだけしか示されていないではないか
      支社
      色々なパターンがあると思う。軌道管理であったり、運転担当であったり、計画など他の部門に回されるということは、その分野をマスターしたから次の分野に配置を変えたということであると思う。将来的に施設指令を担当することで完全に一人前と言うことが一定のビジョンである

  • 社会人採用社員の入社後の年次ごとの具体的な教育到達目標について
    • 1年目は半分は研修となり、その後は現場において地形を把握してもらうことになる。早い人は担務に入り業務する社員もいる。具体的な目標はない
    • 2年目以降の具体的目標は無い

  • 超過勤務を減少させていくための「平準化」について
    • 線路科でも工事発注を行っていき、成果は少しずつ出てきている
    • 設備故障が発生し対応で超勤が発生することもある。今後設備投資を進めることにより解消できるケースも出てくる
    • 超勤を減らす努力はしていかなくてはならない。平準化を図る時にある程度の期間を見ていく必要がある
      組合
      年間300時間、月45時間という数字は多い。なぜこうなるのか分析は?
      支社
      年度末、波動の時に増えている。異常時が発生時は33対応だが、その日予定していた業務を別の日に行うと処理は超勤となるので多くなる
      組合
      波動、異常時対応のみが分析結果なのか?
      支社
      各種会議、特に足ロスも要因と一つ。対策とすればTV会議、会議時間短縮、参加者の限定など考えている
    • 毎年同じ作業をしている訳ではなく、業務内容が変わっていれば単純な比較ができないため原因の掘り下げも難しい。

  • 超勤が多い担務・グループについて
    • 担務としては計画、予算が比較して超勤が多い
    • 個人の能力や、担当する業務量などが原因と分析。他の社員に担当を割り振ることで平準化を図る
    • 超勤前提ということはなく、会社としても極力減らしたいという考え
      組合
      前回交渉では平準化のための案として工事査定の変更が示されたが行われたのか?
      支社
      全社的に関わる問題もあるので難しかった。交渉では考えられる対策として述べたことであり、できること、できないことがある
      組合
      他の対策はないのか?
      支社
      検修工事の簡素化について取り組んでいる。また工事選法について検証している。1年検証して実績あれば全体化していく
      組合
      1月の交渉で計画、予算グループが特に超勤が多いということなので平準化の対策があるかを聞いている
      支社
      有効的な対処を考えているが、なかなか目に見える成果とまではなっていない

  • 全社員が扱えるようになるための「線路設備モニタリング」の教育内容および教育スケジュールについて
    • 操作方法、判定能力について教育し、捜査については線路科全員が使えるように、異常時対応については技術センター全社員が使えるようになるように教育する
    • 異常時対応について全社員がデータ出力できるようにする。モニタリングリーダーがマニュアルにより教育する
    • 教育スケジュールは各技術センターに一任している。定期的にモニタリングリーダー会議を開催しながら進めていく
    • ケジュール組立はモニタリングリーダーにだけ任せるのではなく支社企画部門も関わっていく

  • 「線路設備モニタリング」の「NG箇所」を減少させていくための具体的な取り組みについて
    • 砕石整理は人力では限界があるので、BRによる作業も検討している。今年度の予定はない。
    • NG判定件数は砕石に関して減ってはいない。BRを使うことでNG判定は減っていく。機械化施策は今後も進めていく。
      組合
      マルタイは脱線ガードをつけたままで良いがBRは外さなくてはならない。BRが全ての箇所で使えるわけではない。現段階で回答以上の対策はないのか?
      支社
      ない
    • 上越線など4級線区はモニタリング巡視の義務がない。活用してもらえればと考えている

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