地本申24号コーナー

2020年度「熱中症を予防できる労働環境」を求める申し入れ

最終更新日 2020年 8月 2日


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  ■ 申24号 2020年度「熱中症を予防できる労働環境」を求める申し入れ

2020年 6月18日申し入れ

 標題について、東日本ユニオンは2019年度申1号「熱中症を予防できる労働環境を求める緊急申し入れ」にて新潟支社と議論を行い、熱中症予防に対する課題について議論を行ってきました。2020年度夏期においては新型コロナウイルスへの感染を防止しつつ、熱中症をいかに予防していくかという新たな課題を洗い出し、先手を打つ対策を講じる必要があります。東日本ユニオンはいかなる状況下であっても熱中症を1人も発生させてはならないとの認識のもと下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 新潟支社における2020年夏季の熱中症予防に関する取り組みを明らかにすること。
  2. 予算措置を行い、各現場の熱中症予防に関する取り組みを支援する仕組みを構築すること。
  3. 新潟支社危機管理本部指示第N-187(5月29日付)「5.マスク着用について」における「マスクをはずすようにすること」に対する考え方を下記の業務別に明らかにすること。   

    ①接客を伴う業務(出改札・輸送・運転士・車掌)   

    ②屋外作業の業務(設備系統)   

    ③屋内作業の業務(検修)   

    ④企画部門・内勤業務

  4. 社員が業務中に水分補給を行うことに対して会社が責任を持つこと。
  5. 熱中症対策に効果の高いマスクを貸与すること。
  6. 越乃shu*kuraの運転台に冷房装置を設置すること。
  7. 長時間停車を伴うEL・DLでの熱中症対策に対する考え方を明らかにすること。
  8. E653系運転台の冷房を強化すること。
  9. E127系の乗務員室に扇風機を設置すること。
  10. E127系の乗務員室の全面ガラスのフィルムを遮熱・遮光できるものとすること。また、遮光板をE129系と同様のものとすること。
  11. 9項及び10項の対策が完了するまでの間はE129系に置き換えて運用すること。
  12. 新潟運輸区他区休憩室に個別に温度調整ができる空調設備を新設すること。
  13. 会津若松駅留置の235Dについて発前予冷を行うこと。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2020年 7月14日 13時30分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2020年 7月14日 13時30分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 新潟支社における2020年夏季の熱中症予防に関する取り組みを明らかにすること。

    回答:熱中症予防については、社員自身の日頃の健康管理の他、水分や塩分の摂取が重要であると考えているが、今年度は、新型コロナウイルス感染防止対策を加味した中で取り組んでいるところである。

  2. 予算措置を行い、各現場の熱中症予防に関する取り組みを支援する仕組みを構築すること。

    回答:熱中症予防に必要な対応については、これまでと同様に実施していく考えである。
    なお、今年度は、新型コロナウイルス感染防止対策を加味した中で取り組んでいるところである。

  3. 新潟支社危機管理本部指示第N-187(5月29日付)「5.マスク着用について」における「マスクをはずすようにすること」に対する考え方を下記の業務別に明らかにすること。   

    ①接客を伴う業務(出改札・輸送・運転士・車掌)   

    ②屋外作業の業務(設備系統)   

    ③屋内作業の業務(検修)   

    ④企画部門・内勤業務

    回答:「屋外で人との十分な距離が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにすること。」としているほか、「マスク着用に関するガイトライン」(新潟支社危機管理本部指示第N-190号)に則り着用することとなる。

  4. 社員が業務中に水分補給を行うことに対して会社が責任を持つこと。

    回答:社員が熱中症予防のため、業務中に水分や塩分を補給することについては、お客さまにもお知らせしているところである。

  5. 熱中症対策に効果の高いマスクを貸与すること。

    回答:熱中症対策に効果の高いマスクを貸与する考えはないが、社員の熱中症予防のための対応については、引き続き実施していく考えである。

  6. 越乃shu*kuraの運転台に冷房装置を設置すること。

    回答:「越乃shu*kura」の運転室については現行どおりで考えている。なお、必要な熱中症対策については引き続き取り組んでいく考えである。

  7. 長時間停車を伴うEL・DLでの熱中症対策に対する考え方を明らかにすること。

    回答:EL・DLの運転台については現行どおりで考えている。
    なお、必要な熱中症対策については引き続き取り組んでいく考えである。

  8. E653系運転台の冷房を強化すること。

    回答:E653系の運転室については現行どおりで考えている。なお、必要な熱中症対策については引き続き取り組んでいく考えである。

  9. E127系の乗務員室に扇風機を設置すること。

    回答:E127系の運転台については現行どおりで考えている。なお、必要な熱中症対策については引き続き取り組んでいく考えである。

  10. E127系の乗務員室の全面ガラスのフィルムを遮熱・遮光できるものとすること。また、遮光板をE129系と同様のものとすること。

    回答:E127系の運転台については現行どおりで考えている。なお、必要な熱中症対策については引き続き取り組んでいく考えである。

  11. 9項及び10項の対策が完了するまでの間はE129系に置き換えて運用すること。

    回答:E127系の運転台については現行どおりで考えており、E129系に置き換えての運用を行う考えはない。

  12. 新潟運輸区他区休憩室に個別に温度調整ができる空調設備を新設すること。

    回答:新潟運輸区他区休憩室に個別に温度調節ができる空調設備を新設する予定はないが、必要な熱中症対策については、引き続き取り組んでいく考えである。

  13. 会津若松駅留置の235Dについて発前予冷を行うこと。

    回答:会津若松留置の235Dの運用については、現在のところ変更する予定はない。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • 新潟支社における2020年夏季の熱中症予防に関する取り組みについて
    • 従来の熱中症に加え、コロナ対策としてのマスクによる熱中症の誘発を懸念した中で本安29号及び51号及び支社危機管理N-190号により取り組む
    • N-190号は本社危機管理指示に基づく。一覧表にしてある程度幅をもたせている。スタートラインであり経過を見ながらより良いものにしていく
      組合
      N-190号により、社員がマスクを外す場合があること、水分補給を行うことを駅頭掲示及び乗務員室にステッカー表記を行うこととなった。昨年求めた内容であり評価できる。時期は?
      支社
      N-190号は6月15日に出た。駅頭はすぐに掲示した。ステッカーは本社一括手配でまだ届いていない。時期は示せないが貼り付け箇所等は打ち合わせをしている

  • 各現場の熱中症予防の取り組みを支援する予算措置について
    • 小口現金で塩飴や水分など熱中症予防のための支出が可能
    • 支社で買って現場に届ける事もある。足りなければ小口現金も補充できる
      組合
      各現場それぞれが工夫して送風ベストや冷感ベストなどを買っている。現場から具体的な物品等の要望はないのか?
      支社
      クールマスク等具体的に要望はある。できる限り応えたいし、各系統の現場での取り組みに実効性があれば水平展開も考えている?

  • マスクの着用について
    • N-190号の「基本的な考え方」に沿う理由であれば、マスクを外していたことに対するお客さまからの苦情への責任は会社が持つ
    • マスクは支社が買って現場に補充している。フェイスシールドは本社の指示で手配は支社である。
      組合
      新幹線の立番がマスクとフェイスシールドのどちらを選択すれば良いか悩みを持っている
      支社
      現場には社員がどちらかを選んで良いと指導している
      組合
      グループ会社のマスク着用は徹底されているのか?現場から疑問が上がっている
      支社
      貨物の乗務員を含めてお願いしている。グループ会社には再度徹底をお願いしていく
      組合
      そもそも当社にとってマスクをする意味合いは何か?
      支社
      マスクをしていれば濃厚接触者になりにくいという厚労省の発表に基づいている
      組合
      現場によって差が発生している。アイスマスクの全員配布、内勤先行配布、自分で買えという職場もある。支社で責任を持つこと
      支社
      自分で買えというのは違う。マスクの有効性の検証を含めた過渡期と認識している。検討はしているが約束できるものではない

  • 業務中の水分補給について
    • 会社としては『飲め』というスタンスである
    • 水分補給を行ったことによる苦情はこれまでに無い。水分及び塩分補給を積極的に行って頂き、そのことによる苦情は会社が責任を持つ
      組合
      ステッカー表記の時期は未定とのことだが、車セ側はそろそろ届かないと夏のうちに貼り終われないという感覚である。対象車両は?
      支社
      お客さまが乗る車両の全ての運転台背面である。時期がわかり次第窓口でお知らせする

  • 越乃shu*kura運転台の対策について
    • サーキュレーターを2台搭載する。効果については確認して行く
      組合
      マスクを外し酒を飲み会話することを楽しむ列車であり、客室の冷房を引き入れるにも抵抗が強い
      支社
      換気機能がある車両。お客さまには発売制限、無い人にマスクを渡す、アテンドにはマスク手袋、車内にはつい立て消毒液などを施した上での運行を考えている。コロナの議論となっているが熱中症の議論をお願いしたい
      組合
      分離できない一体の課題だ。コロナリスクで客室の冷気は利用できず運転台は暑い空気をかきまわすことになる。保冷ベストや行路分割、2人乗務など暑さ対策と負荷分担を求める
      組合
      保冷ベストなど何が適しているのか勉強の余地がある
      支社
      ステッカーもそうだが勉強中に秋が来ることはあってはならない

  • EL・DL運転台の熱中症対策について
    • N-190号のガイドラインに該当しないので、乗務中にマスクを外しても問題はない
    • 長時間停車に極力ならないよう取り組んでいる
      組合
      行路を割る、冷房改造、2人乗務とするなどを求める
      支社
      留置できるものは留置するなど勉強していく

  • E127系運転台の熱中症対策について
    • 支社として運転台が暑いという認識はなかったので確認する
    • 改造するには材料の耐火基準、強度、設計を一からやって認可を受けなければならず、
    • 工事期間の問題などクリアすべきハードルが高い
      組合
      我々は対案や工夫による改善も提案してきた。前面ガラスのフィルムが剥がれている。貼り直す際にUVカット仕様とすること
      支社
      フィルムについてはE127系もE129系と同じUVカット仕様の飛散防止フィルムである。フィルム剥がれの実態は確認する

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