地本申26号コーナー

『のってたのしい列車』における新型コロナウィルス感染防止対策に関する緊急申し入れ

最終更新日 2020年10月 2日


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  ■ 申26号 『のってたのしい列車』における新型コロナウィルス感染防止対策に関する緊急申し入れ

2020年 7月21日申し入れ

 標題について、新潟支社管内においてSLばんえつ物語号、海里、Shu*Kura、現美新幹線の8月1日からの運行再開が発表されました。しかし列車を担う社員からは、新型コロナウィルス感染防止対策に対する疑問、不安の声が寄せられています。新型コロナウィルス感染防止対策を万全としなければ、担当する社員が安心してお客さまにサービスを提供することはできません。従いまして下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 新潟支社における『のってたのしい列車』の運行に際して、乗務員、アテンダント、乗客の感染防止の対策を列車別に明らかにすること。
  2. 乗務員、アテンダント、乗客の安全が守れない場合は、感染拡大防止の対策が徹底されるまで、運行を見合わせること。
  3. 新型コロナウィルス禍において、当社の信頼を高めていくための、新潟支社の取り組みを明らかにすること。
  4. 回答は2020年7月31日までに行うこと。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2020年 8月18日 14時15分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2020年 8月18日 14時15分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 新潟支社における『のってたのしい列車』の運行に際して、乗務員、アテンダント、乗客の感染防止の対策を列車別に明らかにすること。

    回答:「のってたのしい列車」における新型コロナウイルス感染症対策については、鉄軌道事業における新型コロナウイルス感染症対策に関するガイドライン等に基づき、取り組んでいるところである。

  2. 乗務員、アテンダント、乗客の安全が守れない場合は、感染拡大防止の対策が徹底されるまで、運行を見合わせること。

    回答:新潟支社においては、様々な対策を実施しつつ、8月1日より運行を開始する考えである。

  3. 新型コロナウィルス禍において、当社の信頼を高めていくための、新潟支社の取り組みを明らかにすること。

    回答:お客さまに安心して鉄道をご利用いただけるよう、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に取り組んでいく考えである。

  4. 回答は2020年7月31日までに行うこと。

    回答:「労使間の取扱いに関する協約(平成30年10月1日締結)」に則り、取り扱うこととなる。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • 「のってたのしい列車」の運行を止めた理由と再開した理由について
    • 新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発出され、感染リスクも明確でない中で対策を講じずに運行は出来ないと判断して運行を停止した
    • 緊急事態宣言が解除されたことや、「外食業ガイドライン」「小売業ガイドライン」など行政による感染防止のガイドライン整備が進んだことから、対策を講じて再開できると判断をした
    • 運行再開は本社がまず判断をして、支社としてそれを受けて判断し、支社と本社で相談した上で決定した

  • 運行再開後の感染防止対策と評価について
    • 対策としてスタッフ等による消毒、飛沫防止対策としてアクリル板やビニールカーテンの設置、密を避けるための車内イベント中止あるいは縮小など感染防止対策はできていると判断
    • 市中での感染は拡大しているが車内では感染は無く、各種ガイドラインに沿った対策及び社員の対応により、トラブル無くここまで推移していて効果があったという認識。今後も対策等手を打っていきながら対応する
    • 乗車前の検温は、現段階では現行の対策で十分であり必要ない。
    • 現段階では感染防止対策が取れているので発売制限は考えていない。需要があれば100%まで発売が可能。
    • 感染防止対策として、乗車されるお客さまに対してスタッフが消毒液の使用を呼びかけ、マスクを所持されていないお客さまには配布し着用をお願いしている。
    • 対策について現場からの要望は、運行再開後にSLで移席を求めるお客さまがいたことは把握しているが理由はわからず、その他具体的なものは無い。車掌日報を含め現場からの報告で把握している

  • 「Shu*kura」における現状と対策について
    • 運行再開後のご利用状況

      乗車率は列車ベースで最高で乗車率は50%、お盆期間は3号車で満席だった

    • 車両の換気能力、換気対策

      3つの換気扇の吸排気を車掌がコントロールしている。何分で入れ替わるなど能力を数値化して示すことはできないが換気はできている認識

    • 車内でのソーシャルディスタンス確保の考え方

      アクリル板は売店にのみ設置。イベントの整理券配布及び秩序の維持は専任スタッフが責任を持ち、車掌の放送や車内巡回時の声かけで補完する

      営業部も乗り込んだ中で、2号車の樽スペースの密が課題と認識しており、8月21日の運行から樽スペースでの飲食を禁止する

      組合
      売店利用客がイベントスペースに滞在してしまい、整理券が形骸化している
      支社
      ここまでの運行でそのようなことは無いと認識している。乗務員からの声も無い
    • 車掌・スタッフのサービス内容と感染防止対策

      車掌については以前と変えていない。ポストカードや専用スタンプ、記念撮影などについての不安等現場からの相談や問い合わせは無い

      イベントスタッフの委託先には体調管理は要請しており、体調不良等で欠員が出た場合はイベントの中止もあり得る旨をお客さまに周知をしている。アテンダントは乗務前に点呼がある


  • 「海里」における現状と対策について
    • 運行再開後のご利用状況

      乗車率は8月1日・2日で60%、7・8・10日の1号車2号車は満席だった

    • 車両の換気能力、換気対策

      新造車両のため能力は高いと認識するが、数字で示せるものはない。コンパートメントの換気も問題ない

    • 車内でのソーシャルディスタンス確保の考え方

      コンパートメントの企画商品である2号車は、知らないお客さまとの同席があり得るため飛沫防止のパネルを設置した

    • 車掌・スタッフのサービス内容と感染防止対策

      発車前のイベントは取りやめている

      支社
      記念撮影の要望について特に指導は無い
      組合
      要請が多いと聞いている。人による対応のバラツキは無い方が良い。支社として対応を検討して頂き、具体的な指導をお願いする

  • 「SLばんえつ物語」における現状と対策について
    • 運行再開後のご利用状況

      現段階では現行の対策で充分と考えており発売制限する考えはないが、発売を行わない席を各車両で4~8席程度設けている。現段階では9月27日まで継続する予定

    • 車両の換気能力、換気対策

      1・4・7号車は換気が可能。その他の普通座席車4両は空調としての空気の流動しかない。貫通ドアの開き定位、長時間停車駅で車掌が放送により窓開けの協力依頼を行う。降雨時は窓開けによる換気ができない場合もあるが、乗車率100%であっても問題は無い。

    • 車内でのソーシャルディスタンス確保の考え方

      おこじょルームの人数制限を行なっている

    • 車掌・スタッフのサービス内容と感染防止対策

      じゃんけん大会は中止。おこじょルームの整理券対応スタッフを1名増員している


  • 「現美新幹線」における現状と対策について
    • 運行再開後のご利用状況

      8月1日・2日は多くて乗車率45%、最終は10%。

    • 車両の換気能力、換気対策

      新幹線車両なので換気性能は高いと認識

    • 車内でのソーシャルディスタンス確保の考え方

      一部でプラレールの中止。プラレールスタッフが消毒等管理し対策を取って運行している認識。これまでトラブルはない

      組合
      ラストランに向かって乗客や観客が増えてきている。自由席の設定もあることからラストランに向かって注視すること
      支社
      了解

  • 「のってたのしい列車」の各列車共通の対策等について
    • 運行中止の判断は、感染リスクが不明であったり、感染防止対策が講じられない時に、支社-本社で相談し判断していく
    • 乗車率100%がクルーにとって喜びとなるようにクルー目線で打てる手は打っていく
      組合
      営業部等が車内添乗等をしてきたと思うが継続するのか?
      支社
      毎回乗るとはならないが、現場の声はしっかり拾っていく
      組合
      不特定多数のお客さまがご利用になるため濃厚接触者を特定できない、追うことができないが、住所や連絡先を把握する考えは?
      支社
      車内の消毒等の対策をやっており、把握を行う考えは無い。現時点では必要ないと考えている
      組合
      「のってたのしい列車」は飲酒、飲食、3密、車内を移動して楽しむ列車であり、定期列車とは違う。万が一クラスターが発生すれば対策の甘さを一斉に指弾され信用は地に落ちる。車掌が怖がっている。クラスター発生時の責任について考え方は?
      支社
      仮に発生しても乗務員、アテンダント、スタッフに責任は無い
      組合
      乗車率100%でも同じ回答ができたのか?お客さまからの不安申告はあるし、車掌やスタッフは怖がっていて不安もまだ多い。発売制限はすべきだと考えるが、100%の乗車でも乗ってたのしく、クルーもウェルカムという状況は会社が作らなければならない
      支社
      対策がこれで完璧とは思っていない。あくまで行政のガイドラインに沿ったものであり、車内の状況や現場からの声に応えていく

  • 当社の信頼を高めていくための新潟支社の取り組みについて
    • お客さまに安心感をもっていただくため、駅、各運輸区をはじめ支社社員も出来る限り一緒に消毒を行なっている
    • 駅では徒列の間隔、アルコールの配置、券売機の消毒、ビニールシートの設置を実施。委託駅も同様
      組合
      優等列車の走行中の消毒を車掌に行なわせている根拠はなにか
      支社
      連絡文書によりあくまでお願いのレベルである。消毒のために巡回しなさいというものではない
      組合
      やりなさい、という指導もある
      支社
      協力の依頼である
      組合
      社員による消毒は+αの業務である。コロナ対応は今後も続くことから負担とならないよう支社として仕切るべき
      支社
      +αであり支社社員を含め負担がかなり大きいことは認識している。方法を含め課題である

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