地本申33号コーナー

2020年度冬期の取り組みに対する申し入れ

最終更新日 2020年12月27日


→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 申33号 2020年度冬期の取り組みに対する申し入れ

2020年11月 6日申し入れ

 標題について提案を受けました。昨年度冬期は幸いにして雪による輸送障害の発生は少なく推移した一方、架線凍結による輸送障害が顕在化しました。東日本ユニオン新潟地本としては立ち現れた課題に対しては緊急申し入れにより新潟支社と課題の克服にむけ議論してきており、今提案メニューにも反映されているものと認識しています。

 提案を踏まえ、冬期の輸送体制を万全とすることはもとより、作業を行う社員の安全や労働環境の向上を図るべく下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 簡易型乗用除雪機械「とらん丸」は車両センター構内で降雪初期の除雪体制に活用し、訓練及び除雪能力の検証を行うこと。
  2. 留置車両の起動確認は実施する日に該当する乗務点呼で作業指示を行い、日別の超勤として整理すること。
  3. E129系の抜本的な制輪子凍結対策を講じること。
  4. 架線凍結対策における臨時単行機関車の運用方針を踏まえ、毎日運行できる要員体制を長岡運輸区に構築すること。
  5. 大沢駅のホーム除雪を徹底すること。
  6. 越後湯沢駅の冬期要員を+3とし、冬期の営業体制を保障すること。
  7. 駅の接客用コートをダウン素材のものにすること。
  8. トロリ線塗油のため、線路閉鎖が確実にできる間合いを確保すること。
  9. 車両センターでの作業用として、暖かく通気性の良いインナーを貸与すること。

以上

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2020年11月18日  9時30分より団体交渉を行います

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2020年11月18日  9時30分より団体交渉を行いました

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 簡易型乗用除雪機械「とらん丸」は車両センター構内で降雪初期の除雪体制に活用し、訓練及び除雪能力の検証を行うこと。

    回答:簡易型乗用除雪機械は、車両センター・運輸区構内等での除雪など、必要と認められる除雪作業に活用することを目的としている。

  2. 留置車両の起動確認は実施する日に該当する乗務点呼で作業指示を行い、日別の超勤として整理すること。

    回答:今年度の起動確認については、前日の気象条件によりその実施可否を決定し、乗務点呼での作業指示を行うことを基本とする。

  3. E129系の抜本的な制輪子凍結対策を講じること。

    回答:E129系の制輪子の凍結対策については、滞泊駅における留置位置変更や状況に応じた取扱い、気象条件を考慮した関係社員の派遣等により対応することとなる。

  4. 架線凍結対策における臨時単行機関車の運用方針を踏まえ、毎日運行できる要員体制を長岡運輸区に構築すること。

    回答:架線凍結対策として、臨時単行機関車の運転による効果は限定的なものと考えており、状況を踏まえ実施していく考えである。

  5. 大沢駅のホーム除雪を徹底すること。

    回答:大沢駅のホーム除雪については、部外能力を活用して対応する考えである。

  6. 越後湯沢駅の冬期要員を+3とし、冬期の営業体制を保障すること。

    回答:提案のとおりで考えている。

  7. 駅の接客用コートをダウン素材のものにすること。

    回答:現行どおりで考えている。

  8. トロリ線塗油のため、線路閉鎖が確実にできる間合いを確保すること。

    回答:トロリ線塗油については、計画的に実施しているところである。

  9. 車両センターでの作業用として、暖かく通気性の良いインナーを貸与すること。

    回答:インナーを貸与する考えはない。

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉のポイント

  • 簡易型乗用除雪機械「とらん丸」について
    • 運用方、導入の目的は444Mの事象を受けての対策であり変わっていない。そこまでの事態となることはめったにないため効果的な使用についても考えていきたい
    • お客さま救済が第一であり、そのためにMR除雪、退行運転などと同時に実施しながら対応することになる。除雪作業は基本MRとなる
    • 運搬する箇所は新潟、長岡、柏崎の保線技術センターとなるが運搬業者の手配はできている
    • 使用実績がな、現場からの声で地上高が低く大丈夫かという声も聞いている。除雪機能についても使用しながら検証していくことになる
    • 教育は毎年冬期前に実施している。計画では冬期前に扱う社員全員終了する予定
    • 新津運輸区、新潟車両センター、長岡車両センターでは技管が扱うことになる。教育は新津運輸区は12月に入ってから、新潟車両センター、長岡車両センターは11月中に終了する
      組合
      導入から3年経つのに能力が未知数だ。実際の線路で行わなくてもガーラ湯沢の駐車場など雪が降るところに持って行って試してみてはどうか
      支社
      操作訓練は雪がない中で行うので、実際に除雪機能を見ることを計画していく。持っていくとなると課題も多くなるので、現場の声を聞きながら考えていく
      組合
      せっかく導入した機械なので今冬期で性能含めて検証することが必要である
      支社
      今冬期において今後どのように使用していくかを含めてしっかり検証する。とらん丸に固執している訳ではない
  • 車掌による留置車両の起動確認の実施方法について
    • 前日のウェザー予想で判断して指示することになる。電報のタイミングで夜の着点呼時に指示する場合もある
    • センター試験等必ず実施が予定されている時でも当日の乗務点呼時に指示する。退勤時に作業報告書を提出してもらう
    • センター試験の日は行う。高校受験は3月なので検討していない。年末年始は気象条件に応じて対応する
    • 何日も雪が降って長期間実施しなければならないような場合は、何日間とまとめて変行路とする場合があるかもしれないがケースバイケースの対応となる
      組合
      日別の超勤整理ということで良いか
      支社
      良い
      組合
      当日変行路となると点呼システムに反映できるのか。当直の注意力のみで対応するのか
      支社
      手入力で変更することができる
      組合
      実施から3年目でやり方が少しずつ変わっているが、今年はこのやり方で実施するが来年以降続けるということではないのか
      支社
      乗務員の休憩時間の確保もあり、現場の声を聞きながら判断していく
  • E129系の制輪子凍結対策について
    • 検修社員の派遣は凍結させないための対応ではなく、凍結したときの対応のための派遣
    • 昨年検証できなかったが赤外線パネルヒーターを引き続き石打駅に設置し、長岡車両センターと支社で検証を行う
      組合
      パンタグラフ上昇のままの留置は検証しないのか
      支社
      検討はしている。事故停電した時にバッテリーがあがって輸送障害になると影響が大きいので、どの程度バッテリーが持つかも含めて検討している
      組合
      石打に検修社員を常駐させることは考えていないか
      支社
      要員配置は難しい。検討課題ではある
      組合
      派遣される社員の負担をどう軽減するかも考えるべきだ。派遣されることを想定した場合要員配置は適正なのか
      支社
      適正である
  • 架線凍結対策における臨時単行機関車の運用について
    • 単行機関車は霜切りとして架線の氷を削るイメージだが、安全に運行できるかの確認列車である
    • 運用可能なら上越、信越両線で運行させたいという認識は変わらず、現場と調整した上で運行させたい。ツーパン車運用も含めて対応したい
    • カッター車を運行するとした場合に今の要員体制で適正であるという認識
    • 信越線、上越線2方向に運転するための要員配置は現時点では考えていない
    • ワンマン運転であり1人でお客さま対応することになる1321Mについて、冬期にワンマン解除することは考えていない
    • センター試験や4059列車運休時に体制をとることは現時点では考えていない
    • 信越線と上越線のどちらか一方しかカッター車が運行できない場合の優先順位に決まりはなく、お客さまの状況、行先などを検討した上で判断する
      組合
      貨物4059列車運休時に必ず運転することにできないか
      支社
      気象条件によるが可能であれば運行させたい
      組合
      昨年信越線でカッター車を走らせることで乗務員の不安は減少したが運行させるのは休勤対応となっていた。要員を配置してほしいというのが現場の声。休勤で対応するのは乗務員への負担となり安全に直結する問題である。負担をかけている認識はあるか
      支社
      休勤で対応してもらっていることは負担をかけている
  • 大沢駅のホーム除雪について
    • 巡回除雪に変わることについては事前教育が課題。線路に雪を落としたり、ハンドロータリーを線路に落としてしまったことがあった
    • 複数の駅を巡回しながら除雪するので巡回除雪として指定したが、大沢駅は大沢駅だけを見ている。降雪する可能性があれば除雪をする
    • 除雪は始発までに行う。最低2両分除雪することになっている
    • 全体を見ることはできないがカメラはある。管理駅の巡回や乗務員からの申告も参考にする
    • 冬期体制前に降雪があった場合の除雪は駅業務が行う
  • 越後湯沢駅の冬期要員について
    • 緊急事態宣言時に大幅に減少したお客さまは現在は7割位まで戻っている。今後の見通しは読み切れないが、インバウンドは当分見込めないため+1の体制で十分と考えている
    • 冬期要員+1の運用は日勤勤務を長日勤にするか、週末の臨時ダイヤとするかで考えている。現場と検討中である
    • 出札窓口は1窓口を基本で考えている。部外能力、応援による券売機案内で対応する。状況に応じて増員も含めて検討するが、現時点では提案通りとなる
    • 部外能力の改札補助の業務内容は自動改札の案内、コンコース案内、徒列指導など現金は扱わない
      組合
      今でも1窓口基本で混み合えば休憩時間を削って対応することが常態化している。このような状況では乗り切ったとは言えない。ウィンタースポーツは屋外であるので客足は増えるのではないか。予測はどれ位しているのか
      支社
      インバウンドは期待できない。外国人対応、忘れ物対応など昨年に比べれば件数自体は少なくなると見ている
      組合
      超勤が常態化している状態はではないのか。非番者が昼位まで残ってお客さま対応をしている
      支社
      実態把握を行い、現場には指導していく
  • 接客用コートなどの貸与について
    • 地方品の見直しする期間に定めはない
    • 社員の声を聞きながら対応するが、昨今の収支状況を見ると現行のままとなるのではないか
      組合
      何年か前に社員の声によりウィンドブレーカーが貸与された。良い品物で重宝されている
      支社
      運転士のアノラックについても意見を聞いている。色合いが前々回の制服に合わせているため、今の制服に合っていない。収支状況が変わったので難しい面があるが意見は承った
  • トロリ線塗油作業の計画について
      組合
      塗油を計画してもできない時があった。線閉申請をして初めて工事が可能かどうかが分かるのが現実
      支社
      設備調整会議で線閉をどこが行うかを決めるが、ネックとしてあるのは指令。1時間5件10通告しか受け付けられない。どうしても優先順位をつけられてしまう
    • 現在は指令を介さないで線閉を申し込めるシステムの導入に取り組んでいる。タブレット端末から申請することになる
    • 首都圏では終電繰り上げ、諸電繰り下げなどによって間合い時間の確保する動きがある。新潟支社ではそこまでできていない
    • 昨冬期で塗油ができなかった箇所として、小出は予熱があると予熱を行う100分前までに線閉を解除しなくてはならない。宮内は特殊で南長岡の入換線もき電停止をかけるため間合いが取りにくい
    • 塗油の場合は線閉とき電停止両方しなくてはならない。塗油作業は優先順位が低いというのはないが、レール作業の方が優先される傾向がある
    • 課題は把握していて克服に向けて取り組んでいる
      組合
      以前の交渉でビームの雪落としの時に投排雪保守用車と同時運用することを求めたが、それは可能なのか
      支社
      勉強はしている
      組合
      塗油作業と一緒にできるのか
      支社
      運転速度に違いがあるので難しい。投排雪は45キロ位出る。塗油作業はそこまで早くできない。作時帯を設けている越後線であれば可能である。信越線、上越線は列車間合いでの作業となるので難しい

→地本団体交渉コーナーへもどる