地本申4号コーナー

雪害により発生した諸問題に関する申し入れ

最終更新日 2021年 5月25日


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  ■ 申4号 雪害により発生した諸問題に関する申し入れ

2021年 1月25日申し入れ

 標題について、12月14日から17日にかけては山間部を中心として、年末から1月11日にかけては平野部でも大雪となり新潟支社管内全線での在来線終日運休が続くなど鉄道輸送に多大な影響を与えました。企画部門を含め系統や職責を超えた必死の対応を行ってきましたが、職場では対処し切れない数多くの問題が新潟地本に寄せられています。従いまして下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 運行計画は前日の正午までに決定し、変更しないこと。また決定に際しては現場の意見を尊重すること。
  2. 始発の運行開始前のホーム除雪を徹底するとともに、列車運行と並行して除雪せざるを得ない場合は進捗状況を確認できる仕組みを構築すること。
  3. 架線設備の破損を伴うE129系パンタグラフ破損事象について、因果関係及び対策を明らかにすること。
  4. E129系の編成両端に霜切り装置(パンタグラフ等)を搭載すること。
  5. デスコン棒に関する教育・訓練について徹底するとともに、運輸区別の実態を明らかにすること。
  6. デスコン棒の取り扱いは車両センター構内においては検修手配を基本とすること。
  7. 雪を抱えて停車した列車に対する『限流値増』の取り扱いについて考え方を明らかにすること。
  8. 新潟車両センター、長岡車両センター、及び新津運輸区構内の構内除雪に対する課題を今雪害に踏まえて明らかにすること。
  9. 輸送指令と保線技術センターの連携を踏まえた除雪体制の課題を明らかにすること。
  10. 輸送指令社員の負担軽減策について考え方を明らかにすること。
  11. 災害等で長期にわたり工事ができない状況が発生した場合は、工事予算を次年度へ繰越しすること。
  12. 各寮・社宅の除雪機械、除雪用具の配備状況を明らかにするとともに、外部能力の活用(除雪業者手配)を含めた除雪に対する考え方を明らかにすること。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2021年 4月 5日 13時30分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2021年 4月 5日 13時30分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 運行計画は前日の正午までに決定し、変更しないこと。また決定に際しては現場の意見を尊重すること。

    回答:運転計画については、決定後も変更を行う場合がある。なお、運転計画の決定・変更にあたっては、関係個所と必要な打合せを行い、判断している。

  2. 始発の運行開始前のホーム除雪を徹底するとともに、列車運行と並行して除雪せざるを得ない場合は進捗状況を確認できる仕組みを構築すること。

    回答:ホーム上屋が整備されていない駅及びホーム上屋が2両分に満たない駅のホーム除雪については、始発列車到着までに指定された2両分のホーム除雪を行い、日中時間帯にかけて編成両数分の除雪を可能な限り行うように取り組んでいるところである。また、ホームの状況については、関係個所から情報共有を図っているところである。

  3. 架線設備の破損を伴うE129系パンタグラフ破損事象について、因果関係及び対策を明らかにすること。

    回答:1月3日に新潟駅構内で423M列車のパンタグラフが破損した事象については、原因の特定が難しいと考えている。

  4. E129系の編成両端に霜切り装置(パンタグラフ等)を搭載すること。

    回答:架線氷結対策については、引き続き検討していくこととなる。

  5. デスコン棒に関する教育・訓練について徹底するとともに、運輸区別の実態を明らかにすること。

    回答:必要な教育・訓練については、今後も実施していくこととなる。

  6. デスコン棒の取り扱いは車両センター構内においては検修手配を基本とすること。

    回答:現行どおりで考えている。

  7. 雪を抱えて停車した列車に対する『限流値増』の取り扱いについて考え方を明らかにすること。

    回答:状況に応じて、指令から必要な指示を行うこととなる。

  8. 新潟車両センター、長岡車両センター、及び新津運輸区構内の構内除雪に対する課題を今雪害に踏まえて明らかにすること。

    回答:今冬期における雪害の課題については振り返りを行い、来期に向けて取り組むこととなる。

  9. 輸送指令と保線技術センターの連携を踏まえた除雪体制の課題を明らかにすること。

    回答:今冬期における雪害の課題については振り返りを行い、来期に向けて取り組むこととなる。

  10. 輸送指令社員の負担軽減策について考え方を明らかにすること。

    回答:必要な要員を確保した中で対応しているところである。

  11. 災害等で長期にわたり工事ができない状況が発生した場合は、工事予算を次年度へ繰越しすること。

    回答:状況に応じて対応することとなる。

  12. 各寮・社宅の除雪機械、除雪用具の配備状況を明らかにするとともに、外部能力の活用(除雪業者手配)を含めた除雪に対する考え方を明らかにすること。

    回答:寮及び社宅の除雪については、現行通り居住者が行うこととなる。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • 雪害時における運行計画について
    • 一旦判断した後に雪況が悪化するなどして、動かす決定を取り消すなど、変更を行う場合はある
      組合
      翌日11時までに知らせると公表しながら守られずに苦情の原因となったこともある
      支社
      支社としても課題として認識している。公共交通機関としては動かさなければならず、情報収集に時間を要したケースがある
      組合
      現場では運行は無理だと言っているのにも関わらず判断が遅れ、結局動かせなかった事例が散見される
      支社
      現場が無理と言っていれば動かさないはずであり、444Mの教訓として終日運休など、止める判断の方が多かった
      組合
      計画の決定から手配の時間軸に課題がある。電報が出ないから乗務員送り込みでタクシーで行き、タクシーで帰ってくる空振り運用により200万円近くタクシー支払いが発生している職場もある
      支社
      動かしたいという思いだけでは駄目であり、今後止める時は止めると割りきる判断が必要になる。精査をしっかり行い次期冬期に活かしていく

  • 始発列車の運行開始前のホーム除雪について
    • 作業員には始発までに2両分、以降極力最大両数分というお願いをしている
    • 今冬の上越線は想定を遥かに超えて降り続けた
    • 雪が降り続けば元に戻ってしまい、業務の社員や支社の除雪隊をフルに投入しても追いつかなかった
    • 笠石1枚分の残しは触防の関係。今冬はハンドロータリーを線路に落とした事象もあり、課題として認識している
      組合
      運行計画の判断が早ければ除雪をしなくてもいい場合も出てくるのではないか
      支社
      その通りと認識している

  • E129系に関する冬期対策について
    • 1月3日に新潟駅構内で423Mのパンタグラフが破損した事象については原因の特定が難しい
    • 屋根上の積雪にも注意を払うことを教訓とし、来冬期の教育を検討している
      組合
      地上設備と車両側のどちらが原因なのか
      支社
      車両側に原因があり、パンタグラフ周辺が悪さをしたものと推定している
    • E129系への霜切パンタの装着は架線に対する悪影響の懸念から不可能であり、昨冬期の対策を踏襲したい
    • 成案になるかはまだ分からないが、架線凍結に対して設備・車両面でも対策を検討していく

  • デスコン棒の取扱いに関する教育について
    • 取扱いの教育は最低でも机上で必ず行う。新人は教導からの指導を行う
      組合
      事象についてリスクマネジメントとしての評価はどうか
      支社
      急いでいて間違う可能性もあり場所を整理した。危険度が高い作業と認識しており、有効な教育訓練が課題である
      組合
      実物に触れて形状や重量など体感型でなければ有効性があるとは言えない。全員が等しく必ず受講できるように訓練センターのカリキュラムに組み込むことを提案する
      支社
      頂いた提案を含め真摯に検討していく

  • 『限流値増』の取り扱いについて
    • 雪を抱えて停車した列車に対して『限流値増』を使用する指示は行わない

  • 各車両センター・新津運輸区の構内除雪に対する課題について
    • 冬期の振り返りの最中のために具体的な課題を示せない。夏までにはトレースを完了して冬期のメニュー構築に入る
      組合
      今冬の降積雪量と支社が持つ機械除雪能力をみたときに、人と機械が倍になれば除雪能力も倍になるのか?
      支社
      間合い等もあるため単純に倍にはならない。機械の配置箇所の工夫等で対応する考えであり、成案となれば示したい

  • 輸送指令と保線技術センターの連携を踏まえた除雪体制の課題について
    • 冬期の振り返りの最中のために具体的な課題を示せない。夏までにはトレースを完了して冬期のメニュー構築に入る
      組合
      指令と除雪の計画を立てたにも関わらず現地に行くと車両があったり、現地で待たされた結果取りやめになったりするなど、指令と保線の連携がうまくいっていない事例がある
      支社
      支社としても事象は把握していて課題として認識している
      組合
      作業員の疲弊も限界を遥かに超えていた。掻いても掻いてもキリが無い状況であれば数日であっても一旦止むのを待つ選択が必要ではないか
      支社
      今年の特徴として長期間だった。優先順位をつけていく

  • 輸送指令社員の負担軽減策について
    • 必要な要員を確保した中で対応している
      組合
      必要な要員は確保という回答だが、運用指令の超勤が過労死ラインを遥かに超えており認められない
      支社
      支社管内全線で長期間の輸送障害が発生したことで、運用手配には大変な苦労をしていただいた。支社社員を運用に入れて応援対応し、要員としては確保できていた
      組合
      応援した結果の数値であれば応援がなければさらに張っていたことになる。負担軽減策として、輸送を兼務せず運用に専念できる体制とすること、2徹体制を2徹1日勤とするよう求める
      支社
      運用に特化すると人的な回しが利かなくなる課題もある。超勤が張った把握はしており、どこに課題があるのか、どの要素が超勤を押し上げているのか比重も見させてもらいたい

  • 災害等で長期にわたり工事ができない場合の工事予算の次年度への繰越しについて
    • 雪害で工事が出来ない場合、次年度へ振って対応することを可能とした
      支社
      必ずとはならないが、状況を見て調整し繰り越している。何もない状況であれば年度に付けた予算は年度内に使ってもらう
      組合
      要求通りの回答であることを確認する


  • 各寮・社宅の除雪について
    • 寮におけるハンドロータリーは寮の持ち物であり道具は勤労課が購入している
    • 寮生が駐車スペース等個人使用するために置いてあるものではなく、食材の搬入経路等寮の業務運営に必要な箇所の除雪用というのが原則的スタンス
    • 寮や社宅において会社が会社負担で除雪業車を手配することは無い。
      支社
      社宅においては自治会の裁量となるが、会社所有物の破損事故等発生の際の補償問題があり、業者を呼ぶにしても事前に会社の了解を得られたい
      組合
      原則は了解したが、そうは言っていられない環境だった。賄いさんや食材業者が寮に入れないために寮生が雪を掘って道を確保したり、そのような状況を伝えるために寮長の緊急連絡先に電話しても出なかったりと、ルールブック通りの対応はできない
      支社
      規定に則しての回答となる。居住者の対応に感謝している部分が多い

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