地本申15号コーナー

「ツーマン運転の快速列車を異常時にワンマン運転で運行したこと」に対する申し入れ

最終更新日 2022年 7月23日


→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 申15号 「ツーマン運転の快速列車を異常時にワンマン運転で運行したこと」に対する申し入れ

2022年 3月18日申し入れ

 標題について、2022年1月12日に信越線柿崎~柏崎間の終日運休に伴い、折り返し運転が行われました。その際、ツーマン運転の快速3371M列車をE129系2両編成でワンマン列車として柏崎~長岡間を運行する事象が発生しました。E129系には、ワンマン快速のROM設定は設けられておらず、ワンマンNFBを「入」とした整備されているワンマン機器を扱えずに、停車駅において車掌SWを扱いドア扱いにてお客さまの乗降扱いを余儀なくされました。この扱いは、運転士が運転台を離れドア扱いを行う安全上の問題と、自動放送が流れないというお客さまサービスの視点からも運行優先と認識せざるをえません。

 新潟地本は、本事象の背後要因を明らかにし、再発防止策を講じた安全・安定輸送とサービスの提供の確立を求め下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. ワンマン運転の定義を明らかにすること。
  2. ワンマンNFBを扱わず、ワンマン運転が出来ると判断した根拠を明らかにすること。
  3. ワンマンドアスイッチを扱わず、車掌スイッチによりドア扱いを行うことにより発生するリスクに対する考え方を明らかにすること。
  4. E129系車両においてワンマン機能を扱ってワンマン運転が出来ない場合は、運休または、車掌乗務とすること。
  5. 今後、このような取り扱いを行わないために、文章等による記載と周知を行うこと。

以上

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2022年 5月18日  9時30分より団体交渉を行います

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2022年 5月18日  9時30分より団体交渉を行いました

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 支社側の回答及び見解

  1. ワンマン運転の定義を明らかにすること。

    回答:運転士1名で列車の運転を行うことである。

  2. ワンマンNFBを扱わず、ワンマン運転が出来ると判断した根拠を明らかにすること。

    回答:総合的に運転可能と判断したところである。

  3. ワンマンドアスイッチを扱わず、車掌スイッチによりドア扱いを行うことにより発生するリスクに対する考え方を明らかにすること。

    回答:ワンマンドアスイッチと車掌スイッチによるドア扱いに関するリスクは変わらないと考える。

  4. E129系車両においてワンマン機能を扱ってワンマン運転が出来ない場合は、運休または、車掌乗務とすること。

    回答:状況により判断することとなる。

  5. 今後、このような取り扱いを行わないために、文章等による記載と周知を行うこと。

    回答:現時点において文章等による記載と周知を行う考えはない。

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉のポイント

  • ワンマン運転の定義について
    • ワンマン列車は後方防護に必要な係員を乗務させないもので、実施基準の25条の2項、26条の中身
    • 具体的には「列車の防護にあたる係員の乗務を省略することができる線区は、別表第3のとおりとする。ただし、緊急列車停止装置(EB)を備え、列車防護にあたる係員の乗務を省略することができる構造の車両で組成した列車を運転するときに限る」という形
    • 「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の第86条「動力車を操縦する係員が定位置で容易に旅客用乗降口の扉の操作及び旅客への放送をすることができること」に基づいてワンマン運転を行っている
    • 設備的にはワンマンミラー、ドアタンブラースイッチ、必須ではないが自動放送や運賃箱といったものが必要
    • 新潟支社でワンマン運転が出来る車両には、ワンマン運転に必要な装置が備えられていて、それを使用してワンマン運転を行うことが基本

  • ワンマンNFBを扱わずにワンマン運転が出来ると判断した根拠について
    • 運用指令と長岡運輸区とで打ち合わせ、乗務員の判断を含めて確認した上で、運行可能と判断した
    • 基本的に、ワンマン設備は基本的に入れて使うものであるが省令上も問題は無い
      組合
      「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」に定める「動力車を操縦する係員が定位置で容易に旅客用乗降口の扉の操作及び旅客への放送をすることができること」との規定に反しないのか
      支社
      運転操縦は運転席、ドア扱いはワンマンドアスイッチなら運転席、車掌スイッチなら助士側が定位置であり、全て運転席に座って扱えなければならないものではなく問題は無い
      組合
      取り扱いも決まっていない中で現場は出来るという判断をしたとはなっていない。指導担当にも駄目だという人が多い
      支社
      乗務員の取扱いは定まっていないが、ワンマンミラーやマイクの設備もあることから運行は可能であり問題は無い

  • ワンマンドアスイッチではなく車掌スイッチによりドア扱いを行うことにより発生するリスクについて
    • ワンマンドアスイッチと車掌スイッチでは、ドア扱いに関するリスクは変わらない
      組合
      ワンマン運転では特に神経を使ってドア扱いを行っている。有人・無人や全車・自車の切り替えもある。急遽取り扱うリスクは大きい。安易に考えていないか?
      支社
      神経を使っていることは認識している。前列があるから次もやれるとは思っていない。指導担当を含めて駄目だというのであれば、会社としても考える
      組合
      車掌経験がない運転士もいるなかで安易に考えるべきではない
      支社
      リスクは変わらないが、駅直を含めて全くリスクが無いとは言っていない。色々な方法の中で総合的に判断する

  • ワンマン機能を扱ってワンマン運転が出来ない場合の取り扱いについて
    • 運休や車掌乗務も選択肢の中のひとつであり、その中での判断となる。状況により運転士が対応できなければ運休や車掌乗務となる
      組合
      E129系についてはモニターで設定が出来ない列車はやらない、という線引きにすれば、判断がしやすいのではないか?
      支社
      一律のルールが分かり易いのはわかる。一定のルールは必要という中で、安全・サービスを含めた中で、ツーマン運転の選択肢もある中で判断をするしかない

→地本団体交渉コーナーへもどる