地本申19号コーナー

D-TACの本運用に関する申し入れ

最終更新日 2023年 6月 8日


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  ■ 申19号 D-TACの本運用に関する申し入れ

2022年 7月12日申し入れ

 2022年6月1日より、乗務員が使用する「運転時刻表」についてD-TACの本運用が始まりました。

 乗務員が使用する運転時刻表は業務指示書としての性格を持つことから、列車の安全安定輸送の確保に重要な役割を果たしています。D-TACの本運用により、タブレット端末の不具合や通信障害、運転時刻表への速度超過対策の変更など、紙に印刷された運転時刻表では想定されなかった新たな事態に対応する必要があります。

 D-TACの本運用に関して組合員のみならず、東日本ユニオンに多くの声が寄せられていることから、安全安定運行の視点から下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 新潟支社において把握しているD-TACの問題点と課題を明らかにすること。
  2. 乗務中におけるタブレット端末の不具合発生に対する考え方を明らかにすること。
  3. 乗務中におけるD-TAC通信障害発生に対する考え方を明らかにすること。
  4. 異常時等での車外・屋外での使用時における雨や雪等によるタブレット端末破損及び汚損等のリスクに対する考え方を明らかにすること。
  5. 電源コンセント等の設備がない車両の乗務中において、異常時等に起こり得るタブレット端末の電池切れに対する考え方を明らかにすること。
  6. 2022年4月28日付新潟支社運輸部企画課運用Gからの「乗務中にD-TAC不具合が発生した場合の取扱い」において走行中にD-TAC不具合が発生した場合の取扱いが運転士と車掌で相違があることに対する考え方を明らかにすること。
  7. D-TACの不具合に起因して列車遅延や運休等が発生することに対して、安定輸送とお客さまサービスの視点から考え方を明らかにすること。
  8. これまで速度超過防止対策として実施してきた赤ペン記入の評価、及びD-TACのマーカー機能に対する認識と課題を明らかにすること。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2022年11月30日  9時30分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉の開催を延期

  ★ 2022年11月30日  9時30分より予定していた団体交渉は、支社側交渉員の都合により延期となりました

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2022年12月 8日  9時00分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2022年12月 8日  9時00分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 新潟支社において把握しているD-TACの問題点と課題を明らかにすること。

    回答:想定通り順調に運用されていると考えている。

  2. 乗務中におけるタブレット端末の不具合発生に対する考え方を明らかにすること。

    回答:乗務中にタブレット端末の不具合が発生した場合は、「乗務中にDTAC不具合が発生した場合の取扱いについて」等に基づき対応しているところである。

  3. 乗務中におけるD-TAC通信障害発生に対する考え方を明らかにすること。

    回答:乗務中にタブレット端末の不具合が発生した場合は、「乗務中にDTAC不具合が発生した場合の取扱いについて」等に基づき対応しているところである。

  4. 異常時等での車外・屋外での使用時における雨や雪等によるタブレット端末破損及び汚損等のリスクに対する考え方を明らかにすること。

    回答:乗務中にタブレット端末の不具合が発生した場合は、「タブレット端末(Joi-Tab)の取扱いについて(平成28年5月31日新支運企第105号連絡)」等に基づき対応しているところである。

  5. 電源コンセント等の設備がない車両の乗務中において、異常時等に起こり得るタブレット端末の電池切れに対する考え方を明らかにすること。

    回答:乗務中にタブレット端末の不具合が発生した場合は、「タブレット端末(Joi-Tab)の取扱いについて(平成28年5月31日新支運企第105号連絡)」等に基づき対応しているところである。

  6. 2022年4月28日付新潟支社運輸部企画課運用Gからの「乗務中にD-TAC不具合が発生した場合の取扱い」において走行中にD-TAC不具合が発生した場合の取扱いが運転士と車掌で相違があることに対する考え方を明らかにすること。

    回答:乗務員の作業内容に応じて定めたものである。

  7. D-TACの不具合に起因して列車遅延や運休等が発生することに対して、安定輸送とお客さまサービスの視点から考え方を明らかにすること。

    回答:不具合発生時には必要な対応を速やかに行う考えである。

  8. これまで速度超過防止対策として実施してきた赤ペン記入の評価、及びD-TACのマーカー機能に対する認識と課題を明らかにすること。

    回答:いずれの速度超過防止対策についても、効果的な注意喚起であると考えている。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • D-TACのメリット・効果について
    • 変行路や列車の持ち替えについて、紙でのやり取りから、列車検索をして直ぐにできるようになった
    • 紙の使用量減もコスト面ではメリット
    • 運行面では徐行・運転規制が別々になっていたものが一つの画面で見られるようになった

  • ポ新潟支社が把握しているD-TACの問題点と課題について
    • システムの不具合については機械的であるため想定した通り。要望もあったため本社に上申して改修している
    • 機械的な課題は無い。要望はあるので本社へ上げている
    • 要望としては運転規制のポップアップの位置など。ユーザーからの要望
    • 列車に遅れが発生したものとしてアプリが起ち上がらないものなどがあった。取り扱いでは、パスワード忘れなど、人為的なものがほとんど
    • システムへの入力は、輸送総合システムに入力している。運転士と車掌で時刻表の記載内容に相違があった事象は入力側のチェック体制の問題
    • 不具合について、想定外については本社に報告をしている。支社独自の検証は行っていない
      組合
      8月の雨災害の時に多くの変行路が発生し、D-TACと電報を使用していた。一部分だけ紙の電報を用いて運転して間違い易い状況であった。安全性に課題があるのではないか
      支社
      個別については把握はしていない。背景は解らないが手間が掛かると思う
      組合
      今後の課題として捉えて行くべきである。併用では無くてどちらかにするべきである部分的な併用は止めて改良して貰いたい
      支社
      意見として承る

  • 乗務中におけるタブレット端末の不具合発生に対する考え方について
    • タブレットが使えない場合の取り扱いについては会社としては指示をしている。取扱いに則って行うこととなる
    • D-TAC不具合で代替えが渡せれば代替機や、便乗乗務員がいればそれを使用、駅からのFAX利用など、その時々で状況を見て判断する
    • 今まで乗務開始後に端末が使えなくなり、一部指令通告で運転したことはあった
    • タブレット端末の老朽取り換えについては本社指示。不具合についてはシステム管理者に言って交換等になる

  • 乗務中における通信障害発生に対する考え方について
    • 大規模な通信障害など異常時は紙ベースでシステムからの出力となる
      組合
      7月にも通信障害があり、紙で出力して運用した。基本行路については、紙ベースは準備しているのか?
      支社
      本社指示では残す必要は無いとなっている
    • 通信障害についての対応は呼び出し対応となる。7月の通信障害時も呼び出し対応でできた。今後も応援体制でできると考えている
    • 当直側については対応方のフローは無い。基本的には紙出力での対応となる

  • 車外・屋外での使用時における雨や雪等によるタブレット端末破損及び汚損等のリスクについて
    • 故障等は区所に連絡して代替機対応となる。端末は修理となる
    • ポイント不転換対応などの時に破損・汚損しても「何をやっているのだ」ということは会社としては無い。その後は紙ベースで対応して行くこととなる
    • 破損・汚損対策として防水ケースやカバーを準備する考えはない
    • 設備職場はケースを使用したり、キーボードを使用したり、箇所ごとの工夫はある。支社としての統一は無い

  • 電源コンセント等の設備がない車両の乗務中に起こり得るタブレット端末の電池切れに対する考え方について
    • コンセントが設置されていない車両はキハ110系、キハ40系「越乃Shu*Kura」、機関車など
    • 会社としてコンセントが長時間使えないことも想定して、支社統一で予備バッテリー1mAを配布している。
    • 「故障」か「電池切れ」のフローに沿った対策となる
    • バッテリーは1mAあるのでそれが尽きるには時間が掛かる。長時間となれば、応援等での駆けつけ対応となる
    • 運転室へのコンセントの設置は車両改造となり、発生電圧の安定性の問題、経費が掛かり、予備バッテリーもあるので難しい

  • 走行中にD-TAC不具合が発生した場合の取扱いが運転士と車掌で相違があることについて
    • 運転士は迷ったら止めるのが基本だが、車掌は駅間で連絡を取ることが可能で、運転士との打ち合わせができる
    • 運転士も停留場であればそこで停まるなど場面によると思うが、が文書としてはそのような内容になる

  • D-TACの不具合に起因して列車遅延や運休等が発生することについて
    • 早く運転再開できるように必要な対応は会社としてつくって行く。なるべくお客さまに迷惑を掛けないようにしたい
    • 運転時刻の指令通告をなるべく早くできるように簡易な用紙を導入した。何枚も通告券を出すよりも早くて良い

  • 速度超過防止対策について
    • 徐行はシステ厶入力されていればポップアップが出る。マーカー機能は設定すれば独自なものが入れられるので努力をお願いしたい。自分で設定することも少なからずあるが、どちらにしても効果的
    • 今後も紙ベース使用時は赤ペンでチェックを入れる必要がある
    • ポップアップの重なり、同一区間での運転規制の重なりの問題は会社としても把握はしている
    • システム改修ができればと思うが、全社的なものもあるので本社指示となる

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