地本申6号コーナー

職場環境に徹底した衛生管理を求める緊急申し入れ

最終更新日 2023年 1月19日


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  ■ 申6号 職場環境に徹底した衛生管理を求める緊急申し入れ

2022年10月12日申し入れ

 標題について、乗務員を中心に複数の社員が皮膚に強い痒みを訴え、医師による診察の結果、ヒゼンダニが皮膚に寄生したことによる疥癬(感染症)との診断が出ています。以前より「休養管理室を含む休憩設備にダニがいるのではないか」との声が現場では出ており、今回同時期に多数の感染者が発生していることから、休養管理室を含む会社施設、設備等を介して感染が拡大した可能性が否定できません。

 東日本ユニオン新潟地本は、職場の衛生管理に疑義が生じている今事態に鑑み、社員が安心して働ける労働環境を求め下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 今事象に対する新潟支社の認識を明らかにすること。
  2. 今事象で症状を訴えている社員への新潟支社の対応及び勤務の取り扱いを明らかにすること。
  3. 今事象を踏まえた「疥癬」に対する新潟支社の対策を明らかにすること。
  4. 新潟支社内全ての休憩・仮眠設備に対する清掃の方法及び頻度を明らかにすること。
  5. 新潟支社内全ての休憩・仮眠設備に対する病害虫の駆除・消毒の方法及び頻度を明らかにすること。
  6. 当社が社員の就業を制限する感染症を明らかにすること。
  7. 感染症等に罹患した社員が使用した設備に防疫処置を施す基準を明らかにすること。
  8. 回答は2022年10月20日までに書面で行うこと。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2022年10月27日 14時30分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2022年10月27日 14時30分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 今事象に対する新潟支社の認識を明らかにすること。

    回答:症状を訴える社員がいることは把握しているところである。

  2. 今事象で症状を訴えている社員への新潟支社の対応及び勤務の取り扱いを明らかにすること。

    回答:就業規則等に則り取り扱うこととなる。

  3. 今事象を踏まえた「疥癬」に対する新潟支社の対策を明らかにすること。

    回答:原因は特定できていないが、施設の消毒等を行っているところである。

  4. 新潟支社内全ての休憩・仮眠設備に対する清掃の方法及び頻度を明らかにすること。

    回答:必要に応じて対応しているところである。

  5. 新潟支社内全ての休憩・仮眠設備に対する病害虫の駆除・消毒の方法及び頻度を明らかにすること。

    回答:必要に応じて対応しているところである。

  6. 当社が社員の就業を制限する感染症を明らかにすること。

    回答:医師等の判断により、必要な対応を行っているところである。

  7. 感染症等に罹患した社員が使用した設備に防疫処置を施す基準を明らかにすること。

    回答:医師等の判断により、必要な対応を行っているところである。

  8. 回答は2022年10月20日までに書面で行うこと。

    回答:「労使間の取扱いに関する協約(令和3年10月1日締結)」に則り取り扱うこととなる。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • 新潟支社として把握している疥癬の発生状況について
    • 運輸系統のみであり、箇所としては新潟・長岡の2運輸区。特に長岡運輸区が多いとの認識
      組合
      組合側の調べでは庄内統括センターと新津運輸区でも感染者から管理者への報告があったと把握している。支社側の認識はどうか
      支社
      痒みを訴えている社員がいる報告は受けているが、医師の診断を受けたという報告は受けていないことから疥癬として認識はしていない
    • 疥癬への感染の判断基準は、医師による疥癬診断の申告に基づく。処方された薬によって判断してはいない
    • 新潟支社として疥癬を認識した時期は、10月に入って診断され、そこを境に受診し診断される社員が増加した。今日現在では実数としては収まってきているとの認識
    • 感染が拡大した原因は特定できない。どこが伝染のスタートなのかは個人のプライバシーに関わるものなので会社として立ち入ることが出来ない
    • 痒みの申告があれば診察を勧めるものの強制力はなく、会社としても申告に基づいて可能性のある箇所などにおいて、これ以上広めないための対策を現在行っている

  • 共用の布団について
    • 疥癬認識前の清掃としては、スリーピンシーツ、浴衣は、毎日交換。敷き布団、掛け布団、毛布は月一回乾燥を行なっている
    • 産業医と話をした中で、スリーピングシーツもあるので通常疥癬であれば現行のままで問題ないという認識
    • 通常疥癬と角化型疥癬があり、現在のところ角化型疥癬の発見には至っていないとして、通常疥癬は肌と肌との接触、畳や便座というところで感染する可能性があるのでこれ以上拡大させないために出来る事を行っている

  • 症状を訴えた社員の勤務の取り扱いについて
    • 行動制限を必要とする指定感染症ではないため、現状でカバーするものはなく、受診は年休となる
    • 指定感染症はコロナとサーズだけであり、これに該当しない疥癬について現時点で制限はできない
    • 鉄道事業者として安全や社会的使命があり、保健所、産業医の判断がよりどころ
      組合
      介護現場では隔離や出勤停止など対応している
      支社
      介護現場には介護の現場の対応があると思うが、会社としていろいろ協議、対応していることから、現時点で特別な対応は考えていない
      組合
      痒みで眠れない状況での乗務に安全面での不安を訴える現場社員の声がある
      支社
      社員側から言ってもらわないと把握できない。不安があれば管理者に話して欲しい

  • 疥癖に対する支社の対策について
    • 原因の特定はできないものの、通常疥癬でも感染の可能性があることから、ダニの駆除を行うなど初期の対応含めて収束に向けて対応している
    • 痒みの申告だけの時点ではダニアースの設置、疥癬を認知してからは、ヒゼンダニは熱が弱いことから布団乾燥や消毒など、可能性のあるところから対応を行った
    • 長岡運輸区が管理している乗泊では対策の頻度を上げ、石打駅、小出駅、長岡運輸区では日々行っている
    • 新潟運輸区においても乾燥機増備と布団クリーナー設置を行っており、感染報告が上がった箇所は実施している
    • 対策は1~2ヶ月を見ているが状況を見ながらの判断となる。終息の判断は難しい中で効果的な対策を実施していく

  • 社員への周知について
    • 疥癬が流行っていて痒みがある場合は医療機関を受診し結果を管理者に報告するよう周知している箇所は、現に発生している新潟・長岡運輸区。
    • その他の箇所は現場長、管理者含めて周知し把握するよう指示している
      組合
      他の職場に広がらない様に今発生していないところにも周知するべきだ
      支社
      発生していない箇所で周知といたずらに不安を煽る懸念があるので周知しない
      組合
      正しい知識がないために誹謗中傷も発生しかねない。正しく恐れるために正しい知識を持ってもらうための周知をすべきだ
      支社
      他の職場に対する周知は未来永劫しないものではなく状況によって変わってくる。産業医や保健所と対応方針を日々検討している

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