地本申7号コーナー

2022年度冬期の取り組みに関する申し入れ

最終更新日 2023年 7月23日


→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 申7号 2022年度冬期の取り組みに関する申し入れ

2022年11月 4日申し入れ

 標題について、新潟支社より説明を受けました。昨冬期で得られた教訓・課題を克服し今冬期に活かすことが目指されている一方で、現場第一線の社員からは昨冬期の経験から不安の声も寄せられています。

 東日本ユニオン新潟地本は、今冬期において安全安定輸送を確保し、質の高いサービスの提供を行うことを大前提としつつ、社員が安心して働くことができる冬期体制を目指し、下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 駅前広場(ロータリー)の除雪は必要により自治体に協力要請し、除雪車による除雪を行うこと。
  2. 昨冬期の乗務員によるポイント不転対応の実績と今冬の課題を明らかにすること。
  3. 乗務員によるポイント不転対応駅24駅を明らかにするとともに、対応駅を増やした理由を明らかにすること。
  4. 昨冬期のお客さまの声を踏まえ、今冬期の暖房予熱の考え方を明らかにすること。
  5. 車内温度保持のため今冬期は全てのドアを半自動扱いとすること。
  6. 通勤経路として申請している公共交通機関が運休の場合は通勤災害を適用すること。
  7. 通勤困難者に宿泊施設を提供すること。
  8. GV-E400系エアクリーナーへの雪詰まり防止対策について明らかにすること。
  9. 冬期の異常時において、GV-E400系の燃料管理を徹底すること。
  10. 駅間で発生する吹き溜まり箇所の幅広い除雪・線間融雪・風対策を講じること。
  11. 越後線柏崎~吉田間において、架線凍結対策を明らかにすること。
  12. 今冬期前までに沿線近接木を伐採し倒木対策を行うこと。
  13. 酒田駅構内(運輸区構内含む)における検修社員の制輪子凍結時の対応について明らかにすること。
  14. パターン除雪における保守用車使用手続きが変更になる線区において、社員及びパートナー会社への教育・訓練を確実に行うこと。
  15. 除雪作業において作業係員と輸送指令との連絡手段の改善を図ること。
  16. 上越線におけるホーム端の側雪や信号機の視認性は誰がどのように把握するのか明らかにすること。
  17. 一斉除雪の計画はパートナー会社と連携し、計画的に実施すること。
  18. 雪による起動不能防止のため、越後川口駅上り1番線の除雪を今年度も行うこと。
  19. 駅のホーム除雪を徹底すること。

以上

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2022年11月16日  9時30分より団体交渉を行います

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2022年11月16日  9時30分より団体交渉を行いました

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 駅前広場(ロータリー)の除雪は必要により自治体に協力要請し、除雪車による除雪を行うこと。

    回答:必要な除雪は実施していく考えである。

  2. 昨冬期の乗務員によるポイント不転対応の実績と今冬の課題を明らかにすること。

    回答:乗務員によるポイント不転対応の実績はなかった。今冬も試行として継続実施する考えである。

  3. 乗務員によるポイント不転対応駅24駅を明らかにするとともに、対応駅を増やした理由を明らかにすること。

    回答:「乗務員によるポイント不転対応(試行)の継続及び試行対象駅の拡大について(2022年10月13日新支総サ第36号連絡)」により実施するものである。

  4. 昨冬期のお客さまの声を踏まえ、今冬期の暖房予熱の考え方を明らかにすること。

    回答:乗務員による暖房予熱は、一部の列車を除き、基本的に実施しない考えである。

  5. 車内温度保持のため今冬期は全てのドアを半自動扱いとすること。

    回答:「新型コロナウイルス発生に伴う旅客列車のドアの取扱いについて(2020年4月9日新支運企第16連絡)」により取扱うこととなる。

  6. 通勤経路として申請している公共交通機関が運休の場合は通勤災害を適用すること。

    回答:通勤経路として申請している公共交通機関が運休の場合は、就業規則等に則り取り扱うこととなる。なお、「通勤災害」については、労働基準監督署が判断することとなる。

  7. 通勤困難者に宿泊施設を提供すること。

    回答:状況に応じて対応することとなる。

  8. GV-E400系エアクリーナーへの雪詰まり防止対策について明らかにすること。

    回答:GV-E400系エアクリーナーへの雪詰まり防止対策は、検討しているところである。

  9. 冬期の異常時において、GV-E400系の燃料管理を徹底すること。

    回答:GV-E400系の燃料管理は、適切に実施しているところである。

  10. 駅間で発生する吹き溜まり箇所の幅広い除雪・線間融雪・風対策を講じること。

    回答:吹き溜まり対策は、状況を勘案し実施していく考えである。

  11. 越後線柏崎~吉田間において、架線凍結対策を明らかにすること。

    回答:越後線柏崎~吉田間の架線凍結防止対策として、トロリ線塗油及びトロリ線加熱を実施する考えである。

  12. 今冬期前までに沿線近接木を伐採し倒木対策を行うこと。

    回答:沿線近接木は、沿線近接木会議により情報共有し、計画的に伐採しているところである。

  13. 酒田駅構内(運輸区構内含む)における検修社員の制輪子凍結時の対応について明らかにすること。

    回答:検修社員の制輪子凍結時の対応は、状況に応じて派遣等を行う考えである。

  14. パターン除雪における保守用車使用手続きが変更になる線区において、社員及びパートナー会社への教育・訓練を確実に行うこと。

    回答:社員及びパートナー会社への教育・訓練は、必要により実施する考えである。

  15. 除雪作業において作業係員と輸送指令との連絡手段の改善を図ること。

    回答:作業係員と輸送指令との連絡手段は、確保しているところである。

  16. 上越線におけるホーム端の側雪や信号機の視認性は誰がどのように把握するのか明らかにすること。

    回答:関係者で情報を共有し、対策本部等で状況を把握していく考えである。

  17. 一斉除雪の計画はパートナー会社と連携し、計画的に実施すること。

    回答:パートナー会社と情報共有を行いながら実施しているところである。

  18. 雪による起動不能防止のため、越後川口駅上り1番線の除雪を今年度も行うこと。

    回答:越後川口駅上り1番線の除雪については、検討しているところである。

  19. 駅のホーム除雪を徹底すること。

    回答:ホーム上家が整備されていない駅及びホーム上家が2両分に満たない駅のホーム除雪については、始発列車到着までに指定された2両分のホーム除雪を行い、日中時間帯にかけて編成両数分の除雪を可能な限り行うように取り組んでいるところである。

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉のポイント

【輸送障害対策】

  • 駅間で発生する吹き溜まり対策について
    • 吹き溜まりは限定的な箇所で発生するものではなく予知ができないため、雪況カメラを使いながら情報収集していく
    • 雪況カメラを西袋・余目・東酒田の各駅に増やした
    • 米坂線、越後線の越後曽根構内、分水~粟生津間は昨冬で吹き溜まりの実態がなかったため防風柵を撤去した
    • 防風柵の新たな対策として設置位置の工夫をし、西鶴岡構内の柵の位置を変えた・上下線の間にできる壁が原因で吹き溜まりとなる対策としては、ケースに合わせて雪の壁も除雪する場合もある
    • 除雪する場合の判断はウェザーニュースを見て、その時々によって除雪の方法を変えている

  • 越後線柏崎〜吉田間の架線凍結対策について
    • 柏崎〜南吉田駅間での架線加熱を実施する。8時、15時のウェザーニュースで霜情報を取得しアラームなど元に判断。時間は始発の10分前まで
    • 冬期前と冬期間中の年2回のトロリ線塗油を実施予定
    • 越後南線の始発車両は2パン編成の運用を基本としている

  • 沿線近接木伐採による倒木対策について
    • 今年は冬期前までに全体で約2800本の伐採を計画中
    • 線路への傾きや葉っぱの枯れなど前頭添乗などで見て優先的に判断する
    • 民地における伐採は応諾書が必要

  • 酒田駅構内の制輪子凍結時の対応について
    • 限流値増や自然解凍待ちで対応し、状況に応じて新潟車両センターから派遣を行う
    • 庄内統括センターの社員を教育しての対応は考えていない
    • 検修社員がいないリスクは承知しているが、件数は多くないので常駐させる考えはない
    • NTSの対応は契約にないので行わない

  • 上越線におけるホーム端の側雪、信号機の視認性把握について
    • 営業系統は営業統括センター所員が巡回していく中で対策本部に報告、異常時共有に上げるなどして把握
    • 設備関係は信号扱っている方が対策本部に上げるなどして把握
    • 運輸は基本乗務員。見づらいなど申告あれば指令経由で把握
    • グループ会社はタブレットを持っていれば異常共有で把握。無ければ電話から現地確認

【除雪関係】

  • パターン除雪について
    • 保線技術センター、パートナース会社社員への教育はまだ実施してはいないが冬季前までには計画中
    • 電話が繋がらないという課題について、パターン除雪導入で電話回数少なくなり、現場からやりやすくなったと声ある
    • パターン除雪は広げていく考えであり、長岡~宮内駅間のパターン除雪も鋭意検討中

  • 除雪作業において作業係員と輸送指令との連絡手段について
    • パートナー会社と指令で意見交換を行い、なぜ電話がなかなかつながらないのか指令を見てもらい現状を知ってもらった
    • 指令員は例年の体制であり、電話を増やす考えもない

  • 一斉除雪について
    • 一斉除雪は投雪箇所がなくなった時に行い、天候やウェザーなど打ち合わせしながらパートナー会社と打ち合わせる
      組合
      パートナー会社から保線技術センターに実施すべきと声を上げたのに実施しなかったことがあった理由は
      支社
      10日間天気などを参考に天気が比較的安定するとみて、パートナー会社と協議して判断したと思われるとして、決してパートナー会社の声を無視したものではない

  • 越後川口駅上り1番線の除雪について
    • 降雪、積雪、雪の状況、パートナー会社からの情報など鑑みて判断する

  • 駅のホーム除雪について
    • テンポラリースタッフによる除雪から巡回除雪による対応が増えたが、契約に基づいて始発まで2両確保、その後編成両数分確保を履行している。優先順位は作業指示による
      組合
      大沢駅など4両しか入らないなど苦情あった
      支社
      雪状カメラなど使用し状況により判断。契約金額などもあるため輸送確保など精一杯やっていく。除雪範囲広げることは考えていない。ご利用できる範囲で除雪できている認識
    • 長岡営業統括センターとなったが、ブロック間の応援の可能性もあり、総体で円滑にできる体制

  • 駅前広場(ロータリー)の除雪について
    • JRの用地は協定によりJRが行う。除雪が間に合わない時など自治体にも連絡はするが、自治体にも優先順位がある
      組合
      現場から水原駅での除雪について声が上がっている。水原駅のロータリーは誰がやるのか
      支社
      水原駅の除雪は巡回除雪であり、契約している内容は軽易な除雪。新津の業務が行うこともある
    • 業務委託の内容に重機を使っての除雪はない。軽易なもので、道つけ等の『お願い』の契約
    • 大雪や降雪予報による自治体に除雪の要請など、個別に除雪の連絡を事前にすることはない

【乗務員によるポイント不転対応関係】

  • 昨年冬期の振り返りについて
    • 昨冬期は乗務員にポイント除雪を依頼するに至っていない状況で冬期を終えた
    • 他支社の実績としては秋田支社で6件と聞いている。詳細までは不明だが、そこまで多くの問題があったとは聞いていない

  • 乗務員によるポイント不転対応駅追加について
    • 昨冬より西新発田、京ヶ瀬、月岡、越後寒川、府屋、鼠ヶ関、三瀬、羽前水沢、羽前大山、越後赤塚、山都、野沢、徳沢、津川、五十島、馬下の16駅を増やした
    • 昨冬は上越線でのポイント不転が多かったが、リトライや自然復旧することが多くあったため上越線での設定はない

  • 今冬期における取り扱いについて
    • 取り扱い等について昨年と変わったことはなく、道具についても実際には使ってみなければ判断に至らない
    • 昨冬と同じでワンマンでは基本は行わない。同乗者やJR関係者が乗車していた場合など、条件も含めて昨冬と同じ考え
    • 教育、訓練については区所に任せている
    • 乗務員がポイント不転対応をするのは最終手段であり、乗務員に依頼すると同時に作業する人も手配をかける
    • ポイント不転対応は冬期に限ったものではなく、通年の取り扱い

【GV-E400系関係】

  • エアクリーナーへの雪詰まり防止対策について
    • エンジンカットを行った昨冬の829Dでの事象は問題として認識しているが、具体的な対策は今も検討中
    • 車両課を通じて本社で検討している。示せる対策が今のところない
    • メーカーにも連絡してやっていきたいが、エアクリーナーの対策は今は何もない
    • エンジンカットが発生したあと前途運休となるのかは時々の判断となる。情報収集を行って運転継続する場合もある

  • 冬期の異常時における燃料管理について
    • 燃料管理は運用指令と新津運輸区で行っている。余裕を持って給油を行っている
      組合
      昨冬を教訓化して欲しい。余裕を持ったと言っているが、正しい残油量は現場でしか分からない。モニターで分かるようにして欲しいが油量計に浮き袋を入れて見えやすいような対策をお願いしたい

【サービス関係】

  • 暖房予熱の考え方について
    • 予熱するのは、NTSが整備する車両、北越急行など他社が絡む車両、キハ110系、優等列車で実施し、E129系、GV‐E400系は行わない
    • GV-E400系の予熱を廃止にあたり、新津運輸区構内で実測、データ取りをした
    • お客さまからの「車内が寒い」という声や苦情があることは把握しているが数件でしかない
    • 暖房予熱をやめたメリットは乗務員の休養時間の確保
      組合
      暖房予熱がなくなってからトイレ故障が増えた。配管が凍るのではなく、コンピュータが寒くて動かないのが原因。車両センターから出区する場合に対応する時間もない。改善策は?
      支社
      この場では答えられないが意見は承った

  • ドアの半自動扱いについて
    • 換気のために基本は自動扱い。半自動は乗務員の判断
      組合
      ワンマンは半自動で一貫性がない。まだ取扱いを変更する考えはないのか?
      支社
      よりプラスアルファという考えで現行のまま
      組合
      確認だが、乗務員の判断で半自動扱いをした場合の苦情は支社が持つということで良いか?
      支社
      良い

【通勤関係】

  • 通勤障害の適用について
    • 「通勤障害」は現場長判断。他の通勤手段が全くない場合は障害休暇として扱うが、個別で判断となる
      組合
      後から通勤災害にすると言われ年休で処理したものの、結果として障害休暇が適用されなかった事象が過去にある。各現場にも再周知するよう求める
      支社
      承った

  • 通勤困難者の宿泊施設利用について
    • 箇所長判断で対応し、休養管理室等や場合によってはホテル手配も行う
    • 組合:帰宅困難者についても個別で判断することとなる

→地本団体交渉コーナーへもどる