地本申12号コーナー

2023年度冬期の取り組みに関する申し入れ

最終更新日 2024年11月16日


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  ■ 申12号 2023年度冬期の取り組みに関する申し入れ

2023年11月21日申し入れ

 標題について東日本ユニオン新潟地本は、2023年度冬期における安全安定輸送を確保することを通じて、お客さまに質の高いサービスを提供するため2022年度申19号「2022年度冬期検証に関する申し入れ」にて、新潟支社と議論を行ないました。団体交渉を通じて一定の認識一致が図れたものの、課題も残されていると認識しています。合わせて新潟支社の2023年度冬期の取り組みに対して補強・豊富化するべき内容の声が寄せられていることから、東日本ユニオン新潟地本は下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 2023年度冬期の取り組みを明らかにすること。
  2. 新潟車両センターが担当する制輪子凍結対策箇所及び気象条件を明らかにすること。
  3. 旧長岡車両センター留置車両に除雪が必要な場合の対応方法を明らかにすること。
  4. 旧長岡車両センターにおいてポイント不転が発生した場合の対応を明らかにすること。
  5. 旧長岡車両センターにおいて「多量の降雪」や「異常な低温」が見込まれる場合に検修社員の事前派遣を行う基準を明らかにすること。
  6. 回送気動車を用いた氷柱除去作業を行う場合の条件・フローを明らかにすること。
  7. ホーム除雪は始発列車の両数分除雪すること。
  8. ガーラ湯沢駅のホーム上の除雪について体制を明らかにすること。
  9. 新潟新幹線車両センター構内庫線〜着発線の指定通路の除雪を行うこと。
  10. 新津運輸区駐車場の除雪体制を明らかにすること。
  11. 1727M上越国際スキー場前駅で降車されるお客さまへのワンマン列車における運転士による精算業務を解消すること。
  12. E653系車両のトイレが使用不能となった場合の対応を明らかにすること。
  13. 長岡駅留置の際のカラスの糞害対策を構築すること。
  14. 羽越本線・羽前大山駅~羽前水沢駅間、下興屋踏切の消雪設備を早急に復旧させること。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2023年12月 7日  9時30分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2023年12月 7日  9時30分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 2023年度冬期の取り組みを明らかにすること。

    回答:これまでの冬期対応を通じて組織知として蓄えた様々な知見・ノウハウを活かしながら、設備投資や予算措置だけではない社員の経験・知恵を活かしたソフト的な創意・工夫による取り組みを主体に冬期の安全・安定輸送の確保に取り組んでいく考えである。

  2. 新潟車両センターが担当する制輪子凍結対策箇所及び気象条件を明らかにすること。

    回答:対策実施箇所は書面により示しており、気象予報等に基づき判断していくことになる。

  3. 旧長岡車両センター留置車両に除雪が必要な場合の対応方法を明らかにすること。

    回答:関係箇所へ連絡後に必要な除雪手配を実施する考えである。

  4. 旧長岡車両センターにおいてポイント不転が発生した場合の対応を明らかにすること。

    回答:長岡営業統括センターおよび関係箇所総体で対応していく考えである。

  5. 旧長岡車両センターにおいて「多量の降雪」や「異常な低温」が見込まれる場合に検修社員の事前派遣を行う基準を明らかにすること。

    回答:対策実施箇所は書面により示しており、気象予報等に基づき判断していくことになる。

  6. 回送気動車を用いた氷柱除去作業を行う場合の条件・フローを明らかにすること。

    回答:氷柱の発生状況に応じて対応することとなる。

  7. ホーム除雪は始発列車の両数分除雪すること。

    回答:ホーム上家が整備されていない駅及びホーム上家が2両分に満たない駅のホーム除雪については、始発列車到着までに指定された2両分のホーム除雪を行い、日中時間帯にかけて編成両数分の除雪を可能な限り行っていく。

  8. ガーラ湯沢駅のホーム上の除雪について体制を明らかにすること。

    回答:必要に応じて対応していく考えである。

  9. 新潟新幹線車両センター構内庫線〜着発線の指定通路の除雪を行うこと。

    回答:新幹線統括本部が対応することとなる。

  10. 新津運輸区駐車場の除雪体制を明らかにすること。

    回答:例年どおり除雪を行っていく考えである。

  11. 1727M上越国際スキー場前駅で降車されるお客さまへのワンマン列車における運転士による精算業務を解消すること。

    回答:乗務員による精算業務については、現行どおりで考えている。

  12. E653系車両のトイレが使用不能となった場合の対応を明らかにすること。

    回答:現行どおりの取扱いとなる。

  13. 長岡駅留置の際のカラスの糞害対策を構築すること。

    回答:これまで様々な対策を継続的に行ってきたところであるが、今後も引き続き有効な対策を検討していく考えである。

  14. 羽越本線・羽前大山駅~羽前水沢駅間、下興屋踏切の消雪設備を早急に復旧させること。

    回答:踏切消雪設備の復旧は、優先順位を勘案しながら検討することとなる。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • 2023年度冬期の取り組みについて
    • 基本的には連絡文書として「冬期の取り組みについて」を発出している
    • 必要なものについては関係の主管から文書を出したりして周知を図っている
    • 会社としての冬期は12月15日から。15日にまでに終了するスケジュールで関係個所の社員周知を行っている

  • 冬期に向けた社員周知、準備における課題について

      ≪設備関係≫

    • 導入した設備が正しく機能するか、消雪できるかなど繰り返し確認・評価を行い次年度に活かすということが1つの課題。

      ≪営業関係≫

    • 越後湯沢駅でインバウンドのお客さま戻ってきた対応として長岡駅の自動券売機を移転して増強している

      ≪運輸関係≫

    • E653系のトイレ凍結対策として車両センターの社員の研究とか知恵を活かし対策を進めている
    • 新潟駅の電留線で架線切断発生を受けて、パンタグラフ付近の二重架線化を進めている
    • 制輪子凍結対策では、今年度は石打駅のパンタグラフは上げ留置を実施することとした

  • 新潟車両センターが担当する制輪子凍結対策箇所及び気象条件について
    • 12月5日付で「モビサ第594号 冬季悪天候時における安定輸送確保に伴う始発列車対応について(連絡)」の文書を発出した。
    • 対象箇所は、酒田駅・村上駅・新発田駅・新潟駅(電留線含む)、吉田駅・長岡駅(長岡駅輸送室)・柏崎駅を基本としている
    • 長岡車センター廃止により長岡駅(長岡駅輸送室)を追加、石打駅でのパン上げ留置実施により石打駅が削除となったことが昨年度からの変更点
    • 派遣条件は「ブレーキ凍結となる雪が、台車に大量に付着している場合」「当日午前8時発表の管内降雪予測において、派遣対象箇所の翌朝の最低気温が3℃以下(長岡駅は-6℃以下)の予報で強風予測(風速8m/s以上)がある場合」の2点が成立すること

  • 旧・長岡車両センター構内の除雪体制などについて
    • 夜間の留置車両はすべて屋根付きの庫内への留置としたことから、大幅に除雪作業が軽減される見込み
    • 長岡営業統括センターの社員は信号扱いの社員であるため、車両の除雪は行わない
    • 車両に関する除雪は新潟車両センター、構内に関する除雪は長岡営業統括センターで対応し、必要により設備社員によるMR除雪を行う
    • テンポラリースタッフによる除雪は乗務員のタクシー輸送ルートを最優先する契約となっている。長岡駅輸送室の前や、訓練センターの駐車場の除雪なども行う
    • 構内でポイント不転が発生した場合は、MRを運転する東鉄工業や長岡保線技術センター、異常時で派遣された場合の新潟車両センター、支社の社員など総体で対応する
    • 長岡営業統括センター内では「安全ユニット」が中心となって不転対応の訓練会を実施した。業務担当社員について手伝いをするなどの形での対応も検討している。テンポラリースタッフも安全指導の教育を行っており、社員の指揮下であれば対応可能
      組合
      異常時には垣根を越えて対応するべきだがそこには「安全」が入るべきだ
      支社
      社員の指揮下で少し離れた箇所の除雪を行うもので、直接ポイントの可動部分の除雪を行わせることはない

  • 回送気動車を用いた氷柱除去作業を行う場合の条件・フローについて
    • 電力は週2回の定期的に氷柱を確認しあれば落としている。週1回は必ず列車巡回もしているので氷柱の状況を見ながら対 応し、ピンポイントに入って車で落としてくるというのが設備の通常のベース
    • 回送気動車を用いた氷柱除去作業は可能性としてあるが、実際に「やるか」「やらないか」は状況に応じてとなる
    • 指令間で「やる」「やらない」というもの協議し、電力であれば電力指令から電力、輸送であれば輸送指令から運輸区という形で縦系に情報を降ろして連絡を取る
      組合
      滅多に起きないことだからこそ明文化しておくことが大事だ。「フロー」を準備する考えはないのか?
      支社
      実際に発生するのかは解からず、時々の状況や情報の内容にもよるが都度の判断になると考えている。フローについては考えていない

  • ホーム除雪の実施について
    • 今年度からは巡回契約の除雪範囲を見直し、通常除雪に加えて積雪が少ない時にホーム端まで計画的に除雪を行っていくように除雪範囲を広げている
      組合
      始発以降の列車でも、除雪された2両以外の車両からはお客さまが雪に埋もれて降りている。極めて在来線にどれだけのコストを掛けるのかということの経営判断だ。お客さまに対する新潟支社の経営姿勢につながる
      支社
      実態は理解しているが、あくまでも巡回範囲なので最初の1巡目にまず2両分の除雪を終わらせた後、また1駅目に戻って徐々に除雪範囲を広げていく形となる
      組合
      2両分から段階的に広げて最終的には全て6両分を除雪するという考え方だが、昨冬期では追い付いていない実態があった
      支社
      追い付いていないところに関しては直営で対応をしていたところもあり、あまりにも積雪が多い場合には巡回係員に依頼して除雪してもらったところもあった
    • ガーラ湯沢駅のホーム上の除雪は、基本は越後湯沢駅の業務担当社員が巡回時に除雪を行っている
      組合
      インバウンドのお客さまが除雪によりホーム上にできた雪山で遊ぶことが見受けられる。対策として設置しているトラロープの意味が伝わっていない
      支社
      これまで通りに積雪状況を見極めながら対応していきたい。雪山ができるような状況であれば、放送等で注意喚起を含めて行っていきたい
      組合
      ベストなのはその雪山をなくすことである。そこは今回は挑まれるのか?
      支社
      雪を捨てる場所が限られているので、大量に降った時にその雪山をなくすのは厳しい。それに対する注意喚起をしていく

  • 新津運輸区駐車場の除雪体制について
    • 新津運輸区ではグループ会社と除雪契約を締結している。今年度も引き続きグループ会社を含めて相互協力で除雪をしていきたい
    • 基本的には現場長契約であり、新津運輸区がNTS新津事業所に発注する形となる
      組合
      組織再編で社員が少なくなったことで昨年のような除雪体制は厳しいのではないか。「業務に支障がでるのではないか?」という不安の声が出ている
      支社
      昨年と同等の除雪を計画している。大量の雪が降る可能性もあるので、日勤者等を活用して相互協力で確保していきたい

  • 1727M上越国際スキー場前駅で降車されるお客さまへのワンマン列車における運転士による精算業務について
    • 冬期や多客期においては精算対応等で遅延が常態化していることは把握している
    • 新たな取り組みとして、長岡駅の券売機の移設や駅での案内強化、新幹線車内での案内強化と精算の依頼、運輸区による希望制での精算業務の3点を今後の取り組みで進めていく
      組合
      スイカ精算を運転士が行うと時間が掛かり、連日10分以上の遅れが発生しているが、許容できる遅れなのか?
      支社
      これは会社として認識はしている。今年度は3点の対策を行って冬期の状態を確認していく
    • 車内が込み合っている場合は、乗務員の判断で全ドア開扉をする乗務員の対応の周知をしている。実態に応じて判断して全ドア開扉の判断を行って欲しい

  • E653系車両のトイレが使用不能となった場合の対応について
    • 凍結対策を行ったため凍結することはない
    • 凍結によってトイレの不具合が発生した場合は、トイレユニットの電源をリセット扱いし、復帰しない場合は施錠、使用停止の対応という、トイレ故障と同様の対応となる
      組合
      改良工事プラスで昨年以上の取り組みはあるか?
      支社
      基本的には凍結しないということでの改良工事を行っているので、なったら何かしらの対応となる
      組合
      特急列車で全てのトイレが全部使えないという状態で走らせるのは如何なものかというお客さまの視点に立った社員の意見もある。例えば、快速列車にするべきであると思うがどうか?
      支社
      本社を含めての判断となるので支社としての回答はできない

  • 長岡駅留置の際のカラスの糞害対策について
    • カラス対策として現在、在来線・新幹線ホームでカラスが嫌がる忌避音の装置を使って対策をしている
    • 2024年1月からはシステムによるレーザー照射によるカラス対策を講じていく予定となっている
    • 現在の効果としては、長岡駅社員やNTS社員により「カラスの糞が減少した」との声がある
      組合
      外気を車内に入れる構造なので電車の屋根上に糞がたくさん付くと車内に臭いがする。翌日の421Mとなる編成を長岡駅に留置するが、そこだけ対策を手厚くするとかはあるか?
      支社
      レーザーを2番線やホームの際からカラスが横から入って来ないようにレーザーを照射するシステムになっている。 これの効果があれば夜間に入って来られない状況となる

  • 羽越本線・羽前大山駅~羽前水沢駅間、下興屋踏切の消雪設備について
    • 対応は昨年と同じ形となる。踏切道の除雪をP社に発注して行う、防風柵の設置を行うことの2点の取り組みを行う
      組合
      昨年の対策で立ち往生がゼロではなかった。2件発生しているが、それでも障険を付けるなどの考えはないのか?
      支社
      防風柵はある程度の効果があり引き続き行っていく。年度によって雪の降り方や風の吹き方も違うことから限定的な形で対策を取れないため昨年と同様の形で対応していくこととなる
      組合
      障害物検知装置を付ける考えや検討はしないのか?
      支社
      障害物検知装置を付ける考えはない。検討もしない
      組合
      障害物検知装置を付けるのなら消雪設備を復旧させる考えか?
      支社
      その方が優先は高い
    • 一定程度の通行量はあるため冬期の閉鎖は考えていない
    • 前後の踏切は閉鎖しているため、そこも閉鎖すると通行できる道路が少なくなってしまう
      組合
      だから、万全な踏切にするために早く修繕を掛けるべきであると言い続けている。優先順位はまだなのか?
      支社
      優先順位にはエントリーされている。施策の関係でも設備投資に費用が掛かり、その枠の中に入らず予算は付いていない

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