地本申25号コーナー

2024年3月ダイヤ改正検証に関する申し入れ

最終更新日 2025年 1月12日


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  ■ 申25号 2024年3月ダイヤ改正検証に関する申し入れ

2024年 7月 4日申し入れ

 標題について、東日本ユニオン新潟地本は申7号「ダイヤ改正の乗務行路に職場・乗務員の声を反映させる取り組みを求める緊急申し入れ」及び、申14号「2024年3月ダイヤ改正に関する第一次申し入れ」及び、申19号2024年3月ダイヤ改正に関する第二次申し入れ(モビリティ・サービス系統における体制の見直し)にて新潟支社と団体交渉を行いました。労使で議論を積み上げてきましたが、ダイヤ改正施行から3カ月が経過し現場社員の労働実態から多くの声が寄せられています。東日本ユニオン新潟地本は安全やサービス品質の向上及び、労働環境・働きがいの向上に資すべく検証した結果、改善・見直しが必要であるものについて、下記の通り申し入れますので新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 新津運輸区の相互運用の運用方法(運転士・車掌・駅業務1人3役)を見直すこと。
  2. 始終業が1暦日で完結する乗務行路(いわゆる日勤行路)の拘束時間を13時間以内に調整すること。また、拘束時間が13時間を超える場合は労働時間Aの限度を10時間以内に調整すること。
  3. 行路作成において、乗継時刻指定で拘束時間を調整しないこと。
  4. 折返し乗り継ぎ場面において、乗り継ぎ時間が指定されている際の乗り継ぎ箇所は発運転台とすること。
  5. 新潟運輸区B1216行路、2553M新潟駅到着後に乗継時刻が指定されている理由を明らかにすること。
  6. 新潟運輸区B1201行路の昼食時間を確保すること。
  7. 新潟運輸区運転士行路B1212行路は毎日切り取り行路B9212行路として運用すること。
  8. 指導担当・支社兼務者・副長の短時間行路乗務についての考え方を明らかにすること。
  9. 分割・併合の技術保持に対する考え方を明らかにすること。
  10. 新規養成の乗務時間の短縮に伴い交番日数を見直すこと。
  11. 分割親行路及び、土休日運休となる列車により運用が変わる行路を動力車操縦者運転免許取得のための新規養成の交番組に入れないこと。
  12. 新潟駅の対面ホーム乗り換え接続時間を2分以上とすること。
  13. 車両運用A224ダイヤ2528M~2547Mの間合いでA117・A122ダイヤと持ち替え、新潟車両センターへ入区させること。
  14. 2089列車を余目駅通過又は2番線着発とすること。
  15. ワンマン列車の無人駅の停車時間は45秒を標準とすること。
  16. 誤乗による引上げ作業難渋のため658M新潟駅着番線を4番線から5番線へ変更すること。
  17. 車内温度保持のため、長岡駅南部構内の留置を冬期・夏期は自動防止(パン上昇のまま)とすること。
  18. 長岡統括センターB3802行路の通勤困難を解消すること。
  19. 長岡統括センターのEC・DC組に上越線越後川口以南の乗務行路を設定すること。
  20. 次期ダイヤ改正に向け、ダイヤ改正の乗務行路に職場・乗務員の声を反映させる取り組み(ダイヤ改正PT等)を行うこと。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2024年 9月 5日 13時00分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2024年 9月 5日 13時00分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 新津運輸区の相互運用の運用方法(運転士・車掌・駅業務1人3役)を見直すこと。

    回答:駅業務・運輸業務の相互理解・融合による社員の活躍フィールド拡大を目指していく考えである。

  2. 始終業が1暦日で完結する乗務行路(いわゆる日勤行路)の拘束時間を13時間以内に調整すること。また、拘束時間が13時間を超える場合は労働時間Aの限度を10時間以内に調整すること。

    回答:乗務行路については、乗務割交番作成規程に基づき作成しているところである。

  3. 行路作成において、乗継時刻指定で拘束時間を調整しないこと。

    回答:乗務行路については、乗務割交番作成規程に基づき作成しているところである。

  4. 折返し乗り継ぎ場面において、乗り継ぎ時間が指定されている際の乗り継ぎ箇所は発運転台とすること。

    回答:乗継箇所については、運転士作業標準に則り指導しているところである。

  5. 新潟運輸区B1216行路、2553M新潟駅到着後に乗継時刻が指定されている理由を明らかにすること。

    回答:乗務行路については、乗務割交番作成規程に基づき作成しているところである。

  6. 新潟運輸区B1201行路の昼食時間を確保すること。

    回答:一般線区は列車ダイヤに運用行路が制限されるため、食事のための画一的な基準を設けることはできないが、可能な範囲で検討しているところである。

  7. 新潟運輸区運転士行路B1212行路は毎日切り取り行路B9212行路として運用すること。

    回答:分割行路は、必要の都度勤務指定しているところである。

  8. 指導担当・支社兼務者・副長の短時間行路乗務についての考え方を明らかにすること。

    回答:短時間行路については、箇所の実態に応じて設定しているところである。

  9. 分割・併合の技術保持に対する考え方を明らかにすること。

    回答:必要な教育については、行っていく考えである。

  10. 新規養成の乗務時間の短縮に伴い交番日数を見直すこと。

    回答:乗務行路については、乗務割交番作成規程に基づき作成しているところである。

  11. 分割親行路及び、土休日運休となる列車により運用が変わる行路を動力車操縦者運転免許取得のための新規養成の交番組に入れないこと。

    回答:新規養成に必要な乗務時間を確保し、乗務割交番を作成しているところである。

  12. 新潟駅の対面ホーム乗り換え接続時間を2分以上とすること。

    回答:新潟駅における乗り換え標準時分については、「ダイヤ改正に伴う新潟駅における乗り換え標準時分の一部変更について」に則り、設定しているところである。

  13. 車両運用A224ダイヤ2528M~2547Mの間合いでA117・A122ダイヤと持ち替え、新潟車両センターへ入区させること。

    回答:車両運用については、列車設定・付帯作業により作成しているところである。

  14. 2089列車を余目駅通過又は2番線着発とすること。

    回答:扛上防止のため、1番線に設定しているところである。

  15. ワンマン列車の無人駅の停車時間は45秒を標準とすること。

    回答:停車時分については、新幹線・在来線の接続や後続列車等に支障がないように設定しているところである。

  16. 誤乗による引上げ作業難渋のため658M新潟駅着番線を4番線から5番線へ変更すること。

    回答:新潟駅の番線については、列車ダイヤや車両運用等を勘案しながら設定しているところである。

  17. 車内温度保持のため、長岡駅南部構内の留置を冬期・夏期は自動防止(パン上昇のまま)とすること。

    回答:留置手配については、パンタグラフを降下させることを基本としている。

  18. 長岡統括センターB3802行路の通勤困難を解消すること。

    回答:今後も可能な限り効率的な乗務行路の作成に努めていく考えである。

  19. 長岡統括センターのEC・DC組に上越線越後川口以南の乗務行路を設定すること。

    回答:今後も可能な限り効率的な乗務行路の作成に努めていく考えである。

  20. 次期ダイヤ改正に向け、ダイヤ改正の乗務行路に職場・乗務員の声を反映させる取り組み(ダイヤ改正PT等)を行うこと。

    回答:関係箇所と連携を図り、ダイヤ改正に取り組んでいく考えである

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  ■ 団体交渉のポイント NEW

  • 新津運輸区乗務員の相互運用の運用方法見直しについて
    • 相互運用の基本的な運用の考え方は「運転士は車掌」「車掌は駅業務」「駅業務は複数個所」で変わりはない
    • 新津運輸区に限らず、将来的には社員の活躍フィールドの拡大として「一人3役」など多種多様な業務を担うことはあり得る
      組合
      ダイヤ改正に関する申19号の団体交渉では「新潟運輸区・長岡運輸区と違って交番数が少ないので『一人3役』という実態が生じざるを得ない」という議論だった。将来的には「3役」というのは?
      支社
      交番数・社員数のこれまでの相互運用の実績から行ったことは事実であるが、将来的にも鉄道オペレーションを維持するためには「3役」もあり得る
    • 相互理解・融合による社員のフィールド拡大を目指していくためには、新津運輸区で行っている運転士交番の中の車掌行路の指定で、次期ダイヤ改正による車掌交番の廃止は進めていきたい考えであることに変わりはない
    • 色々な業務を通じて社員を成長させていきたいという部分で、新津運輸区では「3役」を担っていただいているが、全体的には輸送を担ったり色んな業務を通じて社員の成長・活躍の場を拡大することが会社の考え
    • 他の職場において「3役」を目指す場合に、運転士行路に駅業務を入れる考えは現時点ではないが、様々なな課題や問題がクリアされれば将来的にはあり得る
    • 相互運用を担う社員のサポート、フォロー、教育も含めて実施し、必要であれば今行っている教育以外のことも考えたい
      組合
      社員の負担が多くなると安全・サービスの低下に繋がりやすい。実施することだけを先行せずに実態を把握した上での対応を求める
      支社
      逆に経験によって安全レベルが上がることもある。現場の把握については色々な声を聞いて施策を展開したい
    • 「運転士の相互運用」と「駅業務のあり方」についてはリンクをしていない。結果として、「3役」という状況ができた
      組合
      車掌専属社員だけでは交番を回せない。必ず相互運用の社員が交番に入っている。なぜ車掌交番に駅業務を3行路も入れたのか
      支社
      1つは相互理解。あとは将来的な鉄道オペレーションを実施するため
      組合
      運転士に駅業務を担わせるために実施したのではないのか?
      支社
      組合
      入れたのは、極端な話では1行路に入れてしまっても可能であるが、今後は現場とも相談して「時間が長い」ということで駅業務を3行路に分割した
    • 将来的には多種多様という考えについて社員への説明が足りないのであれば丁寧に説明をしていきたい

  • いわゆる日勤行路の拘束時間について
    • 乗務割交番作成規程に1暦日の限度の記載はない
    • 新潟支社内の日勤行路について、地上勤務の者から見ると1日の労働時間としては長いとの認識はある
    • 支社としての目標値など、支社独自のローカルルールはない
    • 長時間の拘束は可能であれば解消したいが、あくまでも乗務割交番作成規程に基づき作成するものであり、可能でなければやむを得ない

  • 乗継時刻指定による拘束時間の調整について
    • 運転士の拘束時間調整のために乗継時刻指定を行うことはある
    • 今回のダイヤ改正では乗継指定が少し多いというところが目についている認識はある
    • 乗継指定は極力行わない方が乗務員の作業的にもスムーズに行く。可能な限り解消したい
      組合
      車掌の乗り継ぎは列車番号が変わる場合は「始発」として発車時刻までの出場である一方、変わらない場合は到着時刻に出場しなければならないことが相互運用者に周知されていない
      支社
      同じ作業であるのに矛盾があり改善した。優等列車は除き普通列車は始発・終着で整理するよう次の改正で見直したい

  • 乗継時間指時の折返しの乗り継ぎ箇所について
    • 運転士作業標準に則ると乗継箇所は到着位置となる
    • 乗継時間指定の場合も何も指示がなければ着乗継となる
      組合
      行先・案内設定など、発運転台での乗り継ぎには様々な利点がある
      支社
      「乗務割交番作成規程」以上の新潟支社の独自のルールはなく、作業標準を変更するしかない

  • 新潟運輸区B1216行路2553M新潟駅到着後の乗継時刻指定について
    • 時間指定をしている理由として思い当たるのは食事時間の確保
    • 乗務員の勤務制度を参考にして食事時間を確保している
    • 食事時間として必要な時間は一般線区の場合は定めはないが、稠密線区を参考にしている

  • 新潟運輸区B1201行路の昼食時間について
    • 規程上は食事時間の定めはなく、稠密線区を参考にしている
      組合
      B1219行路はB1216行路に乗り継ぎ指定をしてまで食事時間を設けているが、この行路はなぜ設けていないのか?
      支社
      相手運転士の時間も確保できなくなるので成立できなかった
      組合
      乗継時間を落として越後石山への便乗を次の列車にすれば成立する。次の列車は20分後である
      支社
      そこまで検討しきれていなかった。そこまで配慮ができなかった

  • 短時間行路の設定について
    • 短時間行路の作成は順番としては1番最後となる。行路が出来上がったところで短時間行路を作成している
    • 分割行路は最後に検討している。ありきではない。育児・介護行路の希望があればとなる
    • 1連続乗務時間の限度深夜帯を含めば3時間20分、一定程度の停車時間があれば4時間となる。

  • 指導担当・支社兼務者・副長の短時間行路乗務について
    • 短時間行路を乗務することに対する考え方は変わっていない
    • 現状として指導担当は切り取り行路に乗務していないが、設定することは可能
    • 現場の感覚や乗務の技量維持を図る目的でこのような行路を設定しているので、必要であれば現場の裁量で乗務することは可能
    • 支社社員の運輸区兼務については、乗務の実績がなかったことから、支社業務に専念してもらうために兼務解除している
    • 指令室に発令される社員は区所の実績に応じて兼務発令となる

  • 分割・併合の技術保持に対する考え方について
    • 異常時での対応もあり、分割・分割作業ができないということは避けたい。運用ありきでは無いが作業を減らさないようにしたい
    • 現在、併結作業がある区所は新潟運輸区のみ。併結作業ありきで行路を作成するのは効率が悪く、あくまでも極力残すようには努力をしている
    • 車掌においてもダイヤ改正以降は併結作業が無くなったが、2年ごとの訓練センターで教育を実施している

  • 新規養成組の交番日数について
    • 29日という交番日数は、大人数の養成年があったなかで新潟運輸区からの要請もあり、指導担当とキャッチボールをした結果
    • 当初は「最低これだけは欲しい」という相談を受けて25日交番にしたが、それから増えて29日となった
    • 絶対に29日としている訳ではない。指導担当とキャッチボールして適正な数になっているということの認識で作成している
    • 教導員会議もあると思うが、「交番数を減らした方が良いのでは」という意見もあれば、いずれは支社に連絡が来ると思う。希望の交番数にできると思う
    • 行路作成時に新規養成組に分割親行路があることは意識していたが、土休日運休列車については意識していなかった。見習いにより乗務時間に差が出るとの指摘を参考にしていく

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