地本申5号コーナー

「2024年度の冬期の取り組みについて」に対する申し入れ

最終更新日 2025年 1月 5日


→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 申5号 「2024年度の冬期の取り組みについて」に対する申し入れ

2024年11月11日申し入れ

 標題について、東日本ユニオン新潟地本は「2024年度の冬期の取り組みについて」の説明を新潟支社より受けました。今冬期は「これまでの組織知として蓄えた知見・ノウハウを活かし、社員の経験・知恵を活かしたソフト的な創意・工夫による取り組みを主体に冬期の安全・安定輸送の確保に取り組んでいく」と謳われています。

 2023年度、申12号「2023年度冬期検証に関する申し入れ」での団体交渉を通じて、一定の認識一致が図られたものの課題も残されていると認識しています。また、「2024年度の冬期の取り組みについて」の疑問や要望が組合員から寄せられています。

 つきましては、今冬期を万全な体制で取り組むべく、東日本ユニオン新潟地本は下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 各線区の最大編成両数のホーム除雪を万全とすること。
  2. 磐越西線五十島駅上りワンマン停目から3停目までの間に軌間内消雪を設置すること。
  3. 乗務員によるポイント不転換対応の教育を徹底すること。
  4. 氷柱除去のため現地調査、除去作業を行う際の移動に旅客列車を使わないこと。
  5. 越後南線で架線凍結が予想される時はパターン運用するなど旅客への影響を最小限とすること。
  6. 架線凍結が見込まれる場合、カッターパン搭載車両を積極的に運用させること。
  7. 越後南線にカッター車を臨時で走行させる場合は変行路とせず、臨行路として乗務員を確保すること。
  8. 昨冬に行った新潟乗務室と長岡乗務室の運転士行路の持ち替えを行うか明らかにすること。
  9. 指令室の冬期要員の体制を万全とすること。
  10. 石打駅~岩原スキー場前駅間になだれ防止柵を設置すること。
  11. 秋田支社管内において列車が雪を抱えて停車した際、乗務員の申告を上回る指示を行わないこと。
  12. 信越線の架線凍結対策で臨時単行機関車を走行させる際は必ず1321Ⅿ列車の前に走行させること。
  13. 新潟車両センター社員が構内除雪をMRで行えるよう教育を行うこと。

以上

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2024年12月 4日 13時30分より団体交渉を行います

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2024年12月 4日 13時30分より団体交渉を行いました

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 各線区の最大編成両数のホーム除雪を万全とすること。

    回答:ホーム除雪については、気象情報等を勘案し対応していく考えである。

  2. 磐越西線五十島駅上りワンマン停目から3停目までの間に軌間内消雪を設置すること。

    回答:設置されている軌間内消雪設備の活用と機械除雪を実施していく考えである。

  3. 乗務員によるポイント不転換対応の教育を徹底すること。

    回答:定例訓練及び研修等でポイント不転対応に関する教育を実施しているところである。

  4. 氷柱除去のため現地調査、除去作業を行う際の移動に旅客列車を使わないこと。

    回答:状況に応じて氷柱の現地調査・除去作業を行っていく考えである。

  5. 越後南線で架線凍結が予想される時はパターン運用するなど旅客への影響を最小限とすること。

    回答:気象情報等を勘案し、運転計画を決定していく考えである。

  6. 架線凍結が見込まれる場合、カッターパン搭載車両を積極的に運用させること。

    回答:今年度冬期の検証結果を踏まえて、運用を検討していくことで考えている。

  7. 越後南線にカッター車を臨時で走行させる場合は変行路とせず、臨行路として乗務員を確保すること。

    回答:乗務員の手配状況に応じて検討するものである。

  8. 昨冬に行った新潟乗務室と長岡乗務室の運転士行路の持ち替えを行うか明らかにすること。

    回答:今年度冬期については、計画的な列車の持ち替えは行わない考えである。

  9. 指令室の冬期要員の体制を万全とすること。

    回答:必要な要員は確保しているところである。

  10. 石打駅~岩原スキー場前駅間になだれ防止柵を設置すること。

    回答:なだれ防止柵については、地形等を考慮し設置しているところである。

  11. 秋田支社管内において列車が雪を抱えて停車した際、乗務員の申告を上回る指示を行わないこと。

    回答:列車が雪を抱えて停車した場合は、関係者間で連携し対応していく考えである。

  12. 信越線の架線凍結対策で臨時単行機関車を走行させる際は必ず1321Ⅿ列車の前に走行させること。

    回答:架線凍結対策の臨時単行機関車列車については、基本的に旅客列車の前に運転を行う考えである。

  13. 新潟車両センター社員が構内除雪をMRで行えるよう教育を行うこと。

    回答:構内除雪に必要な教育については、実施しているところである。

→地本団体交渉コーナーへもどる

  ■ 団体交渉のポイント

  • 今冬期におけるホーム除雪の考え方について
    • 昨年同様に始発列車までに旅客の動線を含めた2両分の除雪を行い、順次範囲を広げて行く
    • 期間は12月10日から3月25日までと昨年より長くした
    • 巡回除雪の作業指定日以外でも、ホーム上の積雪や天候を勘案して、統括センターが臨時発注できるように体制を整えた

  • 磐越西線五十島駅の軌間内消雪について
    • 予算を含め検討課題としたい

  • 新潟車両センター社員によるMRでの構内除雪について
    • MRによる除雪作業を行うためには運転適性をはじめ、MRの操縦資格、除雪装置の操縦資格など、それぞれ教育と経験が必要となる

  • 乗務員によるポイント不転換対応の教育について
    • 試行期間での実績としては、2023年に平林駅で状況の確認だけを行っている
    • 秋田支社・仙台支社が行っていることから、新潟支社においても本施行できると判断した
    • 訓練での動画視聴などを行ったことで対応可能
      組合
      降積雪の中や夜間の対応、流雪溝など設備への不慣れなど、現場の不安は大きい
      支社
      ポイントの復旧よりも状況の確認をお願いしたい。無理な対応とならないようにしていく

  • 秋田支社管内で列車が雪を抱えて停車した際の乗務員対応について
    • 庄内統括センターではフローに基づく教育を行った
    • 乗務員の申告を上回る指示を行わない
    • あくまでも関係社員が到着するまでの初期対応であり、現場の状況を正確に指令に報告してもらうことと、絶対に無理をしないことを徹底している

  • つらら除去作業における旅客列車の使用について
    • 昨年度は営業列車で行ったが、今冬期基本的には考えていない
    • つららの状況を確認するために旅客列車への前頭添乗を行うことはある

  • 架線凍結予測時の越後南線でのパターン運用について
    • パターン運用は指令で判断となる。手配簡略化が目的のためパターン化は難しい
    • パターン運用は有効であるが、全てが凍結状況になる訳ではないので難しい。
    • 凍結という結論には至っていないので今後検証していく
    • お客さまに一定程度ご迷惑おかけしてしまう認識である。判断材料を出し合って協議し進めていく

  • 架線凍結予測時のカッターパン搭載車両運用等について
    • カッターパンについてはこれから検証を行う。運用についてはこれから現場に周知・試行していく
    • カッターパンを走らせる頻度について、編成に限りがあるので回数は未定
    • 上越線・信越線は臨時単行機関車での運用、またはカッターパンの試行としてE129系で運用することを考えている
    • 信越線で臨時単行機関車を走行させる際は、基本は旅客運用の前に臨時単行機関車を運行する

  • 越後線に臨時でカッター車を運転する際の乗務員運用について
    • 乗務員が確保できれば臨時行路、確保できなければ変行路となるがその時の条件による
    • 乗務員労働管理の観点から、乗務員の負担とならないよう今後検討していく

  • 新潟乗務室・長岡統括センター間での運転士行路の計画的な列車の持ち替えについて
    • 持ち替えた場合と比較して、どちらもタクシー2台必要になるのでコスト的に変わらない
    • 現場から「きつい」という声があり勘案した結果、持ち替えは行わない

  • 指令室の冬期要員の体制について
    • 平日は支社モビリティ・サービスユニットから指令経験者に限り2名、指令1名の計3名体制となる
    • 休日は指令のみで対応を行う
    • 事前教育と機器取扱い教育は完了している
    • 各卓のプレダス専任は会社の取扱いに則り配置していく。基本は特に強風が見込まれる羽越線・白新線・信越線・磐越西線に就くこととなる

  • 上越線石打駅~岩原スキー場前駅間へのなだれ防止柵設置について
    • 雪崩防止柵の設置は費用面と他の設備の整備を勘案する。同区間へ設置する考えはない
    • 徐行の取扱いや既存の雪崩防止柵のほか、雪崩検知装置を12月10日から稼働する
      組合
      雪崩に対する徐行を行うことで積雪により走行中に列車が停車してしまうリスクが大きくなる
      支社
      越後湯沢~石打間のMRによる除雪を実施する。雪崩・落雪の危険性がある場合は週単位で巡回確認を行う
      組合
      引き続き雪崩に対する具体的対策を行うよう求める

→地本団体交渉コーナーへもどる