地本申12号コーナー

2024年度冬期検証に関する申し入れ

最終更新日 2025年 9月22日


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  ■ 申12号 2024年度冬期検証に関する申し入れ

2025年 5月13日申し入れ

 標題について、2024年度冬期は各地で除雪が間に合わないほどの大雪に見舞われ、また雪や低温に起因する新潟30Km圏での運転見合わせや架線凍結など、お客さまへご迷惑をおかけする事象が発生しました。

 そのような中で安全・安定輸送を確保するため、現業・非現業を問わず奮闘した組合員・社員の声に基づいて振り返りを行い、次期冬期に向けた課題を労使の議論を通じて鮮明にする必要があると認識しています。

 従いまして東日本ユニオン新潟地本に寄せられた声に踏まえ、下記の通り申し入れますので、新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 2024年度冬期の取り組みにおける成果と課題を明らかにすること。
  2. 架線凍結防止策の評価を明らかにすること。
  3. 試験的に整備したE129系カッターパンの有効性について、架線凍結に対する検証結果を明らかにすること。
  4. 2024年度冬期における駅構内及び駅間の除雪体制について、各線区別に成果と課題を明らかにすること。
  5. 上越線越後川口駅及び大沢駅において、列車の起動不能が繰り返し発生した原因と実施していた起動不能対策の評価を明らかにすること。
  6. ポイント不転換対策について、「2024年度冬期の取り組み」で対策を講じた箇所の評価と次期冬期で新たに対策が必要な箇所を明らかにすること。
  7. 各線区別にホーム除雪の評価を明らかにすること。
  8. 柏崎駅で実施した車掌の誘導による起動確認について、担当をC6021行路とした理由と車掌行路の休養時間確保の考え方を明らかにすること。
  9. E653系、雪の介在によるドア開閉不具合で列車遅延が発生した件数と次期冬期の課題を明らかにすること。
  10. 長岡駅南部構内における除雪体制の評価を明らかにすること。
  11. 臨時単行機関車列車を運用する際、乗務員の勤務指定方について明らかにすること。
  12. 制輪子凍結防止策の効果を明らかにすること。
  13. 電報手配により列車運休が確定するまでの間、現場社員とお客さまへの運休情報の伝達方について明らかにすること。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2025年 6月27日 13時00分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2025年 6月27日 13時00分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 2024年度冬期の取り組みにおける成果と課題を明らかにすること。

    回答:2024年度冬期は、運転計画の早期判断と前広な情報提供等に取り組んだ。安全安定輸送の確保に向け、今後も同様に取り組んでいく考えである。

  2. 架線凍結防止策の評価を明らかにすること。

    回答:架線凍結防止対策として、トロリ線加熱及びトロリ線塗油を実施したところである。

  3. 試験的に整備したE129系カッターパンの有効性について、架線凍結に対する検証結果を明らかにすること。

    回答:E129系のカッターパンタグラフについては一定の有効性は確認できたが、今年度の冬期も引き続き検証を行っていく考えである。

  4. 2024年度冬期における駅構内及び駅間の除雪体制について、各線区別に成果と課題を明らかにすること。

    回答:関係箇所と気象状況に応じた除雪計画を検討し、機械除雪等を有効的に活用したところである。

  5. 上越線越後川口駅及び大沢駅において、列車の起動不能が繰り返し発生した原因と実施していた起動不能対策の評価を明らかにすること。

    回答:予想を超える降雪により消雪設備の能力を超えたこと、及びホーム形状が原因と考えられる。引き続き、必要な対策を検討していく考えである。

  6. ポイント不転換対策について、「2024年度冬期の取り組み」で対策を講じた箇所の評価と次期冬期で新たに対策が必要な箇所を明らかにすること。

    回答:対策を講じた箇所は一定の効果が見受けられた。今後も優先順位を勘案し、必要な対策を実施していく考えである。

  7. 各線区別にホーム除雪の評価を明らかにすること。

    回答:ホーム除雪については、計画的な除雪作業を実施し、更に積雪の状況に応じて臨時除雪を実施する等の対応を行ったところである。

  8. 柏崎駅で実施した車掌の誘導による起動確認について、担当をC6021行路とした理由と車掌行路の休養時間確保の考え方を明らかにすること。

    回答:車掌の誘導による起動確認については、総合的に勘案し設定しているところである。

  9. E653系、雪の介在によるドア開閉不具合で列車遅延が発生した件数と次期冬期の課題を明らかにすること。

    回答:E653系の側引戸へ雪が介在したことにより列車遅延が発生したことは認識しているところである。

  10. 長岡駅南部構内における除雪体制の評価を明らかにすること。

    回答:関係箇所と打合せのうえ、必要に応じた除雪を実施したところである。

  11. 臨時単行機関車列車を運用する際、乗務員の勤務指定方について明らかにすること。

    回答:臨時単行機関車運転手配については、状況を踏まえ実施したところである。

  12. 制輪子凍結防止策の効果を明らかにすること。

    回答:制輪子凍結防止については、留置箇所に応じて対策を実施したところである。

  13. 電報手配により列車運休が確定するまでの間、現場社員とお客さまへの運休情報の伝達方について明らかにすること。

    回答:対策本部で決定した事項については、電報手配を待たずプレス発表・運行情報ポータルヘの展開を行い、社員への伝達、お客さまへの周知を行っているところである。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • 2024年度冬期の取り組みにおける成果と課題について
    • 444M対策を活かし、例年を上回る積雪であったが長時間にわたる駅間停止を発生させなかった事が最大の成果
    • 磐越西線の倒木と上越線の雪を抱えて停車が多く発生した事、及び電報打電までに時間を要した事が課題

  • 架線凍結防止策の評価について
    • トロリ線の塗油と加熱を行なってきたが架線凍結が発生している。加熱の設備があるのは越後線のみ
    • 架線凍結発生のメカニズム解明は引き続き行なっていく
    • ウェザーニュースの精度を高めていきたい
    • 他支社・他会社との意見交換もサ品で行なっているが有効なものは無い
    • 現状は塗油と加熱以外に有効な対策が無い状況であり引き続き検討していきたい

  • E129系カッターパンの検証結果について
    • 検証は2月28日、3月1日、4日、8日、9日、11日の6回実施した
    • 上越線と信越の柏崎までで実施
    • 当初は1月から検証する予定だったが車両不具合が発見され少なくなってしまった
    • 6回のみの検証だったため、架線へのダメージ検証ができていない。次年度も検証していく

  • 2024年度冬期における駅構内及び駅間の除雪体制の評価について
    • 機械除雪をパターン除雪で有効的に除雪できた。パターン除雪により区間を広く取る事で打ち合わせとルート構成確認回数を減らす事ができる
    • 一方でJPCZによる集中的な降雪など想定を超える積雪には対応できなかった
    • これまでは一週間前の情報という事もあったが、トレパト活用する事で一日前など最新の情報で対応する事ができた

  • 越後川口駅・大沢駅での起動不能対策の評価について
    • 越後川口駅はホームがカーブしているため、雪が車両の床下に入りやすくなっていて起動不能を発生させてしまっているのではないかと考えている
    • 一昨年上り線にスプリンクラーを設置したが、井戸水は自然のものであり全てがしっかり水が出るものではない
    • 会社としても問題意識を持っていて、今冬期を振り返った上で対策を検討していきたい
    • 現時点で対策として示せるものはないが、長岡統括センターと議論している。2025年度冬期の取り組みとして示していきたい
    • 大沢駅は線間プールが設置されていたが、想定を超える降雪であった。改修工事の予算が通っている。出来る限り運行を確保していく考え

  • ポイント不転換対策について
    • ポイントのスプリンクラーを節水型に交換する事で、広範囲に散水する事ができ効果を確認している
    • 信越線の新津、長岡、上越線の石打、羽越線の鶴岡など消雪設備を置き換えたい。優先順位をつけて検討していきたい
    • 乗務員によるポイント不転対応は、今年度は磐越西線徳沢駅で一件実施した
    • ポイント不転対応の教育は訓練会で年1回、2年に1回の合同訓練で教育している。教育が足りていないという事であれば検討していきたい
    • 秋田支社での乗務員による列車の前面除雪は発生していない

  • ホーム除雪の評価について
    • 臨時除雪は多くの駅で行ない、昨年は約70件だったが今年は約160件だった
    • 巡回除雪の契約期間も12月10日〜3月25日と昨年よりも前後を延長した。結果的に延長した期間に降雪はなかったが安心感を持って冬期を迎えられたと聞いている
    • 基本的には始発列車までに2両分の除雪は行えたという認識だが、大雪による道路の通行止め等で遅れるという事はあったと認識している

  • 柏崎駅での車掌の誘導による起動確認について
    • 原則として自列車の車掌が行うことから、現場と確認して担当をC6021とした
    • 起動確認を誰が行うかは支社で提案して、現場が最終的に決定する
    • 起動確認は全乗務員が出来るという認識
    • 実施の実績は柏崎で13回、石打で1回
    • 休養の観点からも組合側の意見を検討していきたい

  • E653系での雪介在によるドア開閉不具合について
    • 発生回数は10分以上の遅延を生じたものは3件、それ以外のものは報告アプリで把握している。それによらない件数もあると思う
    • ハード面の対策は難しいため、ソフト面で発生した時の対策を検討していきたい。乗務員だけでなく駅に何かしらの対応が出来るものを検討していきたい

  • 長岡駅南部構内における除雪体制の評価について
    • 除雪の優先順位としては、本線の次に構内という事で対応してきた
    • 人力による除雪は統括センターを中心に、必要により要請に応じて支社からも派遣して行なってきた
    • MRによる除雪はパートナー会社との兼合いもある。
    • 南部構内除雪は優先順位をつけて実施。1番が入出区1、2番、11~16番、2番が20~24番、3番が収容庫と庫から出る線路
    • 基本的に除雪を行うとなれば1~3番の全てを行い、10時から行うとして16時半くらいまでかかると思う
    • 今後について長岡統括センターと打ち合わせて行なっていく

  • 臨時単行機関車列車を運行する際の乗務員の勤務指定方について
    • 休勤で対応してもらっている事は認識している。常に運行しているわけではないのでその都度対応して頂いている。ご苦労をかけて申し訳ない
    • イベント日、大学等試験では必ず運行し、他は対策本部で検討して実施となる
    • 乗務員が手配できなければ運行はできない。実際にそのような日もあった

  • 制輪子凍結防止策の効果について
    • 制輪子凍結の発生状況として、石打駅庫内で一件発生した。大学入試の当日に発生させてしまった。
    • 具体的な対策は柏崎・石打駅での起動確認、石打駅のパン上げ留置、吉田・新津駅の留置箇所変更、村上駅の暴風柵。この間の対策により発生は少なくなっている
    • 石打駅の1件は、庫内での留置でパン上げ留置を行なっていたが発生してしまった。4編成留置してるうち凍結は1編成だった
    • 石打駅の件では検修社員の配置はしていなかったが、今回の事象を受けて検討していきたい

  • 現場社員とお客さまへの運休情報の伝達方について
    • 当直には対策本部よりプレスしているので社員周知をして良いと伝えているが、電報が出ないと知らせられないという意識があるという認識がある
    • 周知方法は回答の通りだが、伝え方については検討していきたい
      組合
      仙台支社では電報が出る前に動くと聞いている。そのような事も検討できないか
      支社
      貴重な意見として検討していきたい

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