地本申14号コーナー

「モビリティ・サービス系統における体制見直しについて」に対する検証の申し入れ

最終更新日 2025年11月 8日


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  ■ 申14号 「モビリティ・サービス系統における体制見直しについて」に対する検証の申し入れ

2025年 7月 2日申し入れ

 新潟地本は「モビリティ・サービス系統における体制の見直しについて」新潟支社より提案を受け、申第8号にて団体交渉を行いました。交渉では活躍フィールドの拡大、スケールメリットを活かしたサステナブルな鉄道オペレーションの構築をしていくと回答されました。

 本施策により、乗務員の駅業務融合行路の新たな設定をはじめ、車掌専属交番の見直し、ワンマン列車の拡大など社員の労働条件・労働環境は大きく変化しました。施策実施以降、組合員・社員の声が新潟地本に寄せられており、安全・サービス・働きがいの観点から本施策の検証が必要であると認識しています。

 従いまして、下記の通り申し入れますので新潟支社の誠意ある回答を要請します。


  1. 「モビリティ・サービス系統における体制見直しについて」に対する成果と課題を明らかにすること。

 【ワンマン関係】

  1. ワンマン列車の全ドア開扉拡大に伴い、2両目乗降の視認性について確認を行ったのか明らかにすること。
  2. 多客時(テスト期間等)におけるワンマン運転に対する会社の考え方を明らかにすること。

 【業務融合関係】

  1. ステーションバイブルによる教育の成果について明らかにすること。
  2. 運転士相互運用行路の長岡駅新幹線列車扱いの評価を明らかにすること。
  3. 相互運用における社員の活躍フィールドの拡大に対する評価について明らかにすること。
  4. 指令員・指導担当・副長による乗務業務に対する評価を明らかにすること。
  5. 新潟統括センター、新潟・新津乗務室相互間における乗務行路の勤務指定方について明らかにすること。

 【サービス関係】

  1. 長岡駅におけるお客さまの放送案内等に対する新潟支社の考え方を明らかにすること。

以上

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  ■ 団体交渉の日程が決定!

  ★ 2025年 8月28日 13時00分より団体交渉を行います

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  ■ 団体交渉を終了!

  ★ 2025年 8月28日 13時00分より団体交渉を行いました

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  ■ 支社側の回答及び見解

  1. 「モビリティ・サービス系統における体制見直しについて」に対する成果と課題を明らかにすること。

    回答:体制見直しや業務融合を進めることで、社員の活躍フィールドの拡大、働きがいの向上に取り組んできたところである。

 【ワンマン関係】

  1. ワンマン列車の全ドア開扉拡大に伴い、2両目乗降の視認性について確認を行ったのか明らかにすること。

    回答:ワンマン運転に関しては、線区や駅の特情を踏まえ必要な整備を実施しているところである。

  2. 多客時(テスト期間等)におけるワンマン運転に対する会社の考え方を明らかにすること。

    回答:お客さまのご利用状況等を勘案して運転計画を策定しているところである。

 【業務融合関係】

  1. ステーションバイブルによる教育の成果について明らかにすること。

    回答:駅・乗務員の相互理解・融合による社員の活躍フィールドの拡大のため、ステーションバイブルによる教育を実施してきたところである。

  2. 運転士相互運用行路の長岡駅新幹線列車扱いの評価を明らかにすること。

    回答:体制見直しや業務融合を進めることで、社員の活躍フィールドの拡大、働きがいの向上に取り組んできたところである。

  3. 相互運用における社員の活躍フィールドの拡大に対する評価について明らかにすること。

    回答:体制見直しや業務融合を進めることで、社員の活躍フィールドの拡大、働きがいの向上に取り組んできたところである。

  4. 指令員・指導担当・副長による乗務業務に対する評価を明らかにすること。

    回答:社員の意欲や能力を最大限に発揮できるよう活躍フィールドの拡大に取り組んできたところである。

  5. 新潟統括センター、新潟・新津乗務室相互間における乗務行路の勤務指定方について明らかにすること。

    回答:就業規則に則り取り扱っているところである。

 【サービス関係】

  1. 長岡駅におけるお客さまの放送案内等に対する新潟支社の考え方を明らかにすること。

    回答:必要な体制は確保しているところである。

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  ■ 団体交渉のポイント

  • モビリティ・サービス系統における体制見直しについて」に対する成果と課題について
    • 業務融合を進める中で社員が成長し実感できたこと。そのようなことができる環境をつくることができたことが成果
    • 現場の様子は面談で把握している。駅業務を長く離れていた社員は苦労しているという声も聞いている
    • 輸送総合システムの問題があり、乗務室毎に紐付けされているため柔軟な勤務操配ができないことが課題
    • 乗務室毎に紐付けされているので、新潟新幹線運輸区の社員が新潟駅で列車扱いを行っているが、行路内で“駅業務”が設定できない

  • ワンマン列車の全ドア開扉拡大に伴う2両目乗降の視認性確認について
    • 全ドア開扉拡大について確認はしていない。ワンマン運転を導入する時に2両分確認できることを確認している
    • 年数が経過する中で確認し辛くなっている箇所は、乗務員からの申告を元に修繕している
    • 直近では神山駅について乗務員申告により修繕を行った。合わせて水原線全駅で確認した
    • 今後修繕の修繕予定としては青山駅の照度が足りないという声で検討している段階
    • 申告してもらっても必ず修繕できる訳ではないが、声を上げてもらうことをお願いしたい
    • 見えにくいということは認識しているが、運転席で座っている状態で全く見えないということはないという認識

  • テスト期間等の多客時におけるワンマン運転について
    • 学校のテスト期間について学校からの連絡はない。会社が学校のHP等で確認し、それを元にワンマン解除等を決定する
    • テスト対応として増結は行わずワンマン解除のみであるが、ダイヤ改正以降はそれも行っていない
    • 今後も増結する予定は全くない訳ではない。状況を見て判断していく
    • 何らかのイベントにより発生する乗り残しと同様の扱いであり、乗り残しは仕方がないという認識

  • ステーションバイブルによる教育の成果について
    • 長岡駅における列車扱いはステーションバイブルを使用して教育をしている
    • 新潟駅、酒田駅も基本的に教育はステーションバイブルを使用している
    • 新津駅もステーションバイブルを元に教育をしているが、習熟度により違いがある。見習いが終わるまでにはステーションバイブルを使用する
    • 新津駅は試行期間であり、本実施の時期は決まっていない。
    • ステーションバイブルの内容は、取り扱う業務により違いはある。新入社員用と乗務員から業務融合する場合とでの違いはない
    • ステーションバイブルの活用方は、チェック表に基づいて理解度を確認する。
    • チェックを付けるのは、基本は駅で教育している社員が行う。箇所独自のチェックシートがあるところもある

  • 運転士相互運用行路の長岡駅新幹線列車扱いの評価について
    • EC3組に入らないと列車扱いする勤務に入らないので見習いをすることもできないことは事実
    • 現在試用期間であり、本実施までには必要な教育を行っていく。
    • 対応可能な社員数など含めて判断することになるが、本実施の際は改めて提案する。
    • 見習いの進捗に課題はあると認識している。実際に現場に行って作業しているところも拝見している。
    • 具体的な養成人数は決めていない。本実施の時期が決まっていなかったので活躍フィールドを広げることを優先した
    • 列車扱い教育修了者は現在、運転士19名、車掌8名。教育する目標数とすれば行路日数が13日なので20名程度で考えている
    • 活躍フィールドを広げることを目指し、全乗務員が列車扱いをできること目指していく
    • 本実施については総合的に判断していく。全乗務員の教育が終了しなくても判断する場合もある。

  • 相互運用における社員の活躍フィールドの拡大に対する評価について
    • 相互運用について各乗務室の進捗状況は、庄内統括センターで半数程度、長岡統括センター35%、新津乗務室90%、新潟乗務室30%程度。職場規模、行路数の違いにより差が出ている
    • 新潟乗務室は見習いする線区など内容に違いがあり、見習い期間に時間がかかっていることから30%となっている
    • いつまでに何人養成すると決めて運用している訳ではない。養成している途中で乗務できなくなったケースもあるが、100%を目指す
    • 長岡乗務室も育児や介護、病気などで乗務できなくなるケースがあり、相互運用が35%と進まない理由はあるが100%を目指していく。養成の仕組みづくりなど検討をしていく。
    • 相互運用に特化したものではないが、社員の声としては、業務融合について苦労している声を聞いている。一方で新たなチャレンジができて成長できる喜びを感じている声も聞いている

  • 指令員・指導担当・副長による乗務業務に対する評価について
    • 指令員が乗務する目的は相互交流と活躍フィールド拡大
    • 指令員の乗務実績としては、2024年度で運転士53回、車掌は8回
    • 乗務する条件としては、新潟乗務室の線区でないと乗務できない
    • 乗務していない期間が長く空くと乗れなくなるということは特段ない。本人希望を聞いて判断することになる。
      組合
      長岡乗務室から指令室への異動だと白新線は初めて乗務する線区となる。行路作成において考慮していないのか
      支社
      考慮はしていないし必要もないと考えている。不安があれば申告してほしい。大事な戦力であるという認識であり、特定の線区に縛ることは適切ではない
      組合
      見習いをしても月に1回しか乗務しないのは安全上問題だ
      支社
      この線区しか乗れないというのは別の話である。乗れるようにしっかり教育した上で乗務してもらう
    • 指令員が駅業務を行うことはない。支社の企画部門が行うことはある。
    • 指導担当が乗務する目的として技術の維持がある。乗務しなくなっても添乗した時にハンドルを借りることで技術維持をしている。
    • 副長が要員需給で乗務することはない。活躍フィールドの拡大による

  • 新潟・新津乗務室相互間における乗務行路の勤務指定方について
    • 輸送総合システムにより新潟乗務室の社員は新津乗務室に出勤できない仕様だが、SL車掌行路は臨時行路であることから可能となった。
    • 制服や貸与品なども現地で受け取れる。勤務実績も煩雑とならない
    • 今の段階では臨時行路のみであり、所定行路での運用はない
    • 拘束時間を2時間近く短縮できたことが成果。通勤箇所が変更となったことの課題はない
    • 「海里」など、新津乗務室の社員が新潟乗務室に出勤する形で臨時行路に乗るという逆のケースも、同じ統括センターであることから可能

  • 長岡駅におけるお客さまの放送案内に対する考え方について
    • 特急「しらゆき」が遅れた際の放送がなかったことについて、グリーン情報には1件の苦情があった
    • 必要な体制として、改札でホーム上を映すディスプレイを見ながら異常時等放送している
    • 列車がホーム進入時は自動放送が流れ、LEDなども活用できているので体制はとれているとの認識
    • 放送だけがご案内のツールではない。様々活用しながらお客さまサービスを提供していく。
    • 放送サービスを求める声が大きければ元に戻すことも考えていく。別のツールで対応できるであればそれを宣伝することも必要であり、放送することが全てではない

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