情勢を知ろうのコーナー

2022年 賃金引き上げのたたかいを取り巻く情勢についてお届けします

最終更新日 2022年 1月17日


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  ■ 自動車総連 4年連続でベア統一要求額を掲げず NEW

 自動車メーカーなど関連企業の労働組合で構成する自動車総連は1月13日に中央委員会を開催し、2022年春闘の方針を決定しました。

 ベースアップに当たる賃金改善分について、4年連続で統一した要求額を掲げませんでした。

 昨年の春闘に続き、一律の金額を掲げないことで各社の事情に応じて最適な条件を引き出し、大手と中小の格差是正を目指すとしています。

 企業内最低賃金の目標は昨年より増額し、18歳で月16万8000円以上としました。

 年間一時金の要求は2021年春闘と同じく年間5カ月を基準としています。

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  ■ 岸田首相、経済3団体新年祝賀パーティーで賃上げ実現を要請 NEW

 1月5日に、経済3団体の新年祝賀会が開かれました。

 出席した岸田首相はあいさつの中で「日本経済の局面転換に弾みをつけるため賃上げに攻めの姿勢で協力をお願いする」として2022年春闘における賃金引き上げの実施を要請しました。

 祝賀会後の会見で経団連の十倉会長は、「賃金は企業と労働組合が話し合って決めるべきだ」として一律の賃上げには否定的な見方を示しつつ、「儲かっている企業は積極的に社会に還元すべきだ」と述べて好業績の企業に関しては賃上げに前向きな姿勢を示しました。

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  ■ 中小企業の賃上げへ向けて政府が会議 費用を取引価格に転嫁へ NEW

 政府は12月27日に経済3団体の代表者や閣僚を集めて「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化会議」を開きました。

 経済団体や各業界団体に対して、下請け業者の適正な利益にも配慮し、取引価格の引き上げ協議に応じることなどを要請しました。

 中小企業が労務費や原材料費を円滑に取引価格に転嫁できるようにすることで、中小企業が賃上げをしやすい環境を整えることを目指しています。

 岸田首相は「成長と分配の好循環」を掲げていて、会議では「産業界をリードしている皆さまにご協力をいただきたい」と述べました。

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  ■ 岸田首相が経団連であいさつ 企業に賃上げの協力を要請

 岸田首相は12月23日に出席した経団連審議員会で、2022春闘での賃金引き上げへの協力を求めました。

 首相は、「賃上げを通じた分配はコストではなく未来への投資。デフレ脱却、成長の観点からも企業がそろって賃上げすることが重要」として、具体的な賃上げ幅には触れなかったものの「多くの企業がそろって賃上げしていくことが重要。ぜひ協力をお願い申し上げる」と挨拶をしました。

 また、成長の果実を一部の人や企業が独占するのではなく、全ての国民、地方、中小企業に行き渡らせるとして、政府として賃上げ税制の強化や中小企業の価格転嫁の円滑化に取り組むと説明しました。

 経団連の十倉会長は、賃上げは一律ではなく各企業の労使交渉が重要だとした上で、収益が増大した企業には賃金引き上げに向けた積極的な検討を求めるとしました。 

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  ■ 全トヨタ労連が春闘の要求方針案 9年連続でベア要求、具体的な金額は2年連続で掲げず

 トヨタ自動車グループの310労働組合で構成する全トヨタ労働組合連合会は12月17日に、2022年春闘の要求方針案を明らかにしました。

 これによると、ベースアップの要求は行うものの、目安になる統一的な要求額は掲げないこととしました。

 9年連続でベア要求を行う一方で、金額を示さずにベースアップの要求を行うのは2年連続となります。

 グループ各社の経営環境の違いが大きくなっているなかで、目指すべき賃金を組合ごとに主体的に決めて要求するとしています。

 一時金は前回と同じく「年間5カ月以上」を求めるとしています。

 要求方針は、来年1月14日に開催する中央委員会で正式に決定されます。

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  ■ 基幹労連が3500円の統一要求案 20年春闘要求を500円上回る

 鉄鋼や造船などの労働組合で構成する日本基幹産業労働組合連合会(基幹労連)は12月9日に討論集会を開き、2022年春闘の統一要求案を示しました。

 基幹労連は2年ごとに2年分の交渉を実施しているため、それぞれ2022年度3500円と2023年度3500円以上の賃金改善を求めるとしています。

 「少なくとも前年からは改善している」として、2020年春闘での3000円を上回る要求としました。

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  ■ UAゼンセンが方針案を公表 ベア2%を要求へ

 繊維や流通、外食などの労働組合で構成する産業別労働組合のUAゼンセンは、12月8日に2022春闘の方針案を公表しました。

 ベースアップの統一要求を「2%基準」として、コロナ禍以前の2020年春闘まで掲げていた方針に戻します。

 正社員は定期昇給などに加えて2%のベースアップ、パートは昇給分に加えて時給を2%以上引き上げ、昇給分が不明確な場合は4%増を基準とします。

 企業内最低賃金は時給1060円(月163時間労働換算)を目指すとしています。

 方針は1月20日に開かれる中央委員会で正式決定されます。

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  ■ JAM 2021年につづき6000円以上のベースアップを要求へ

 機械・金属産業の中小企業労組が加盟するものづくり産業労働組合(JAM)は、12月6日に2022年春闘の方針を表明しました。

 これによると、2021年と同じく、ベースアップ相当分について月額6000円を要求の基準とするとしています。

 方針については、来年1月に開催される中央委員会で正式に決定されます。

 JAMが加盟する金属労協では、協議委員会において月額3000円以上のベースアップを統一要求額とする方針を決定しています。

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  ■ 経団連、統一した数値目標見送りへ

 経団連は12月6日に会長・副会長会議を開き、2022年春闘における経営側の交渉方針となる「経営労働政策特別委員会(経労委)報告」の骨子案を協議しました。

 骨子案では、労使協議について業種横並びや一律的な検討ではなく、各企業の実情に合わせるべきだとしています。

 収益が増大した企業に関しては「昇給に加え、ベア実施を含めた『新しい資本主義』の起動にふさわしい賃金引き上げが望まれる」として賃上げを促す一方で一律の対応を見送り、賃上げに関する数字目標も設けないこととしました。

 同日に行われた定例記者会見で十倉会長は、「ここで一つの数字を出すことこそ乱暴な議論」とした上で「企業の業績にばらつきが出ている中、今回は数字は設けずにやる」と述べました。

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  ■ 金属労協が2022春闘方針を決定 ~3000円以上のベースアップを7年連続で要求へ

 自動車や電機など5つの産業別労働組合で組織する金属労協は、12月3日に開かれた協議委員会において2022年春闘の方針を決定しました。

 月額3000円以上のベースアップを統一要求額とする方針で、ベア要求は9年連続、3000円の要求額は7年連続となります。

 一方で、新型コロナウイルスの影響により業種や企業により業績回復の差が大きいため、「各産別の置かれている状況を踏まえて具体的な要求基準を決定することとする」として、要求水準に差が生じることを2021年に続き容認しました。

 金子議長は協議委員会で「日本の基幹産業である金属産業にふさわしい賃金水準の実現を目指していく」と述べました。

 また、国内外の取引先における強制労働など人権侵害を防ぐ対策を経営側に促すことを発表しました。

 方針決定を受けて今後、金属労協を構成する各産別で要求額が決定されます。

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  ■ 日商会頭が一律の賃上げに否定的な考えを示す

 日本商工会議所の三村会頭は12月2日の記者会見において、2022年春闘に関して「一律の賃上げのやり方は非常に不適切だ」との考えを明らかにしました。

 日商による調査結果から、中小企業の現状として賃上げの余力があり、将来に対する投資も行える企業は11%ぐらいだとしました。

 その上でコロナ下の企業業績について格差は広がっていると指摘し、業績の回復がK字型に二極化している実情に配慮すべきだと訴えました。

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  ■ 2%程度のベア要求を決定 ~2022年春闘で連合が方針決定~

 ナショナルセンターの連合は12月2日に中央委員会を開催し、2022年春闘の闘争方針を正式決定しました。

 2%程度のベースアップと定期昇給分を含めて4%程度の賃上げを求めます。

 2021年春闘と同水準で、ベースアップの要求は9年連続、2%程度とする要求水準は7年連続となります

 新型コロナウイルス感染症の影響で、業種や企業により業績回復にバラつきが生じている中で、賃金の底上げを目指して要求水準を維持しました。

 連合の芳野会長は「もう一度ここで労働組合が要求し、賃上げを獲得し、それを社会全体に波及させていくことの重要性を互いに確認したい」と強調しました。

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  ■ 経団連、ベア容認の方針 2022春闘の方針案明らかに

 2022年春闘に向け経団連が策定する経営側指針の原案が11月30日に明らかになりました。

 ベアを「選択肢」としていた2021年春闘での対応を改め、好業績企業には「ベースアップの実施を含めた新しい資本主義の起動にふさわしい賃上げが望まれる」として賃上げに前向きな姿勢を示しています。

 岸田文雄首相が掲げる「成長と分配」による新しい資本主義の政策に沿う形となりました。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、業種や企業の業績の差が大きくなっている状況を考慮し、収益の回復が遅れている企業は雇用維持を優先し一律の賃上げは求めていません。

 春闘での経営側の指針は、「経営労働政策特別委員会(経労委)報告」として2022年1月に公表される予定です。

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  ■ 岸田首相が3%超す賃上げに期待を表明 ~新しい資本主義実現会議で4年ぶりに目標値を示す~

 岸田首相は11月26日、政府の「新しい資本主義実現会議」の第3回会合において、業績が新型コロナウイルスの感染拡大前の水準に回復した企業を念頭に、2022年の春闘に向けて「3%を超える賃上げを期待する」と述べました。

 同会議には経済3団体や連合のトップらが顔を揃え、労働分配率の現状と課題を議論し、企業に対して賃上げを促すための論点整理が行われました。

 コロナ禍で企業の業績が二極化しているため一律の賃上げ要請は見送ったものの、2018年春闘において当時の安倍首相が3%を示して以来4年ぶりに政府が経済界に具体的な目標値を示す形となりました。

 首相は「賃上げ水準を思い切って反転させ、新しい資本主義の時代にふさわしい賃上げが実現することを期待する」として、賃上げの後押しのために来年度税制改正で賃上げ促進税制の控除率を引き上げる方針を表明しました。

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  ■ 4%の賃上げ要求へ ~連合が2022春闘の方針を確認~

 ナショナルセンターの連合は、11月18日に開催した中央執行委員会で、2022年春闘の闘争方針を確認しました。

 2%の定期昇給分確保を前提として、基本給を一律に引き上げるベースアップを2%程度、計4%程度の賃上げを要求するとしました。

 4%程度とする目標設定は7年連続となります。

 また、各企業における最低賃金額として昨年より50円多い時給1150円以上を求めます。

 企業内最低賃金は労使が協定を結んで決めると、雇用形態にかかわらず適用されることになります。

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