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賃金引き上げのたたかいに関する事柄について学びましょう

最終更新日 2020年 3月 6日


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  ■ 年功序列型賃金とは何だろう?

 東日本ユニオンは、年功序列型賃金を将来にわたって維持するよう求めています。

 年功とは長年にわたる功績や長年の訓練で得た技術を意味する言葉で、従業員の年齢や勤続年数に応じて賃金を決定することで序列が生じることから年功序列型賃金といわれます。

 勤続年数や年齢が高くなればなるほど社員のスキルが高まり、経験やノウハウも蓄積されることで職務上の重要度が高まり、それに応じて賃金も上がっていくという前提です。

 勤続年数が長くなるほど賃金が高くなるのが特徴です。

 社員にとっては、毎年の定期的な賃金の上昇を期待できて、生活の安定感を得やすいというメリットがあります。

 企業にとっては、新規学卒者を安い賃金で採用できたり、社員の会社への帰属意識が高まることで従業員が定着しやすいなどのメリットがあります。

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  ■ 第二基本給制度とは何だろう?

 東日本ユニオンは、第二基本給の廃止を求めています。

 第二基本給制度は退職手当規程に定められていて、退職手当の算定基礎を第二基本給分を減じた額とする制度です。

 社員がJR東日本に入社してから、定期昇給と賃金改定で増加した基本給額の30%の累計額を「第二基本給」としています。

 また「入社時第二基本給」として、1987年のJR発足時の初任給と現在の初任給の差額の30%が入社時点から第二基本給として計算されています。

 JR発足後に入社した社員であれば、退職手当の算定基礎額は、単純に退職時点での基本給額ではなく、第二基本給と入社時第二基本給を引いた額が退職金手当を算出する基準額となります。

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  ■ 第3四半期決算とは何だろう?

 企業の1年間の収入・支出を計算し、利益や損失をまとめた数字を発表したものが決算です。

 JR東日本は、毎年4月1日から翌年3月31日までを会計期間としています。

 2019年度の会計期間は2019年4月1日から2020年3月31日までで、2020年3月に決算を迎えるので「2020年3月期決算」となります。 

 JR東日本が1月30日に発表したのは第3四半期決算です。年度を基準に「2019年度第3四半期決算」や、決算時期を基準に「2020年3月期第3四半期決算」などと表わされます。

 四半期決算は、会計期間を4つに分けて3ヶ月単位で行う決算のことで、株式を公開している上場会社などに対して開示が義務付けられています。 

 3月期決算としているJR東日本では、 

    ・ 第1四半期 …  4月から 6月までの3ヶ月間

    ・ 第2四半期 …  7月から 9月までの3ヶ月間 (第1四半期と第2四半期の累計を決算として公表)

    ・ 第3四半期 … 10月から12月までの3ヵ月間 (第1四半期から第3四半期までの累計を決算として公表)

    ・ 第4四半期 …  1月から 3月までの3ヶ月間 (第1四半期から第4四半期までの累計を決算として公表)

 となります。

 1月30日に発表された第3四半期決算は、2019年4月1日から12月31日までのJR東日本の経営状態を反映した内容であり、賃金引き上げの交渉を行う上での重要な判断材料となります。

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  ■ ベースアップとは何だろう?

 物価が上昇した分を補ったり、生活水準を向上したりするために賃金の基準そのものを引き上げることをベースアップ、略してベアといいます。  

 JR東日本でいえば、所定昇給額で昇給するだけでなく、現在の基本給そのものが上がる形になります。  

 例えば、200,000円の基本給で6,000円のベースアップを行うと、206,000円に所定昇給額が加わったものが新賃金となります。 

 経営側からするとベースアップのための原資が新たに必要で、将来にわたり人件費が増加することから、ベースアップを見送ろう(ベースアップがゼロ=ベアゼロ)とする動きになります。

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  ■ 定期昇給とは何だろう?

 毎年一定の時期に、定期的に行われる昇給を「定期昇給」、略して「定昇」といいます。  

 毎年少しずつでも賃金が上がるので、同じ会社に長く勤めれば勤めるほど多くの給料がもらえることになり、年功序列賃金制度の根幹となる制度でもあります。  

 前年に退職した社員の賃金と、新しく入社した社員の賃金の間には当然大きな差がありますが、その差額を定期昇給の原資に充てます。  

 そのため、社員数に変化がなかった場合には、定期昇給を行うだけなら人件費は変化しないという理屈になります。  

 JR東日本のように、退職者の数が新入社員の数を上回る場合には、定期昇給をしなければ、それだけで人件費が減少します。

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  ■ どのようなスケジュールでたたかうのだろう?

 春闘は例年、1月末から3月前半頃にかけて各労働組合で要求を決定して、たたかいをスタートします。

 まずは自動車や電機、鉄鋼などの大手企業の労働組合が経営側と交渉を行います。

 統一闘争として効果的にたたかいを創り出すために、主要労組では回答日を揃えた「集中回答日」を例年3月前半に設定して交渉が行われます。

 大手に引き続き中小企業での交渉へと移り、おおよそ3月の終わり頃にはその年の春闘が終了します。

 実際には個々の労働組合が要求を決定するより先に、労働組合の集まりであるナショナルセンターや、経営側の集まりである経団連などが方針を策定するため、前年の末頃にはすでに春闘をめぐる動きはスタートしていると言えます。

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  ■ なぜ一斉にたたかうのだろう?

 春闘は、数ある労働組合がバラバラに要求を行い、バラバラに取り組むのではなく、「統一闘争」の形態をとります。 

 要求をする側である労働組合には、組合員の人数や組織率など組合によってたたかう力に差があります。 

 要求を受ける側の企業にも規模や業績などの違いがあるうえ、将来にわたる人件費増という負担を簡単に受け入れることはしません。 

 すると、大企業で業績も良く、労働組合の力もある所では賃上げを勝ち取れても、業績が悪かった会社では要求を勝ち取ることができないということが起きます。 

 そこで、他の企業の労働組合と団結して、同時期に一斉に要求・取り組みを行います。 

 力のある労働組合の主導で「賃上げ」や「労働条件の向上」を取り組み、相場を全体的に引き上げます。こうした「統一闘争」が春闘の本来の姿です。 

 そのため、春闘はまず、自動車や鉄鋼、電機などの大企業の労働組合から交渉が始まり、その後中小企業へと交渉が移っていきます。   

 しかし一方で、大企業の交渉で低額回答となると、相場全体が低額に抑え込まれることにもなります。

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  ■ 春闘とは何だろう?

 春闘は、正式には「春季生活統一闘争」などと言い、略して「春闘」と呼びます。文字通り「春」に「生活向上」のために「統一」して「闘う」労働運動です。  

 賃金の引上げを中心として、労働時間の短縮などの労働条件の改善を求めて、業種や産別の枠を越えて各労働組合が一斉に取り組みます。

 労働側が統一して一斉に取り組むことで、より大きな成果をあげることを目標としています。

 そのため、大企業だけでなく、中小企業などの労働組合も同時期に統一して取り組みます。 

 賃金をはじめとした1年間の労働条件が決定される重要な取り組みが「春闘」です。

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