昨年の春闘交渉ふりかえりのコーナー

昨年~2025春闘~のたたかいを振り返ってみよう

最終更新日 2025年12月23日


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  ■ 第1回団体交渉 (2025年 2月26日) NEW

 第1回団体交渉は2025年2月26日に行いました。

 組合側から要求の趣旨説明を行うとともに、経営側から現状認識や交渉に対するスタンスについて説明を受けました。


◆ 組合側の要求趣旨説明(要旨)

  • 経営状況について
    • 「2025年3月期 第3四半期決算」は連結、単体共に増収増益となった
    • 運輸収入は前年及び年間目標を共に上回る結果となっており2024年度の運輸収入目標の達成も視野に入ってきた
    • 営業費用はワンマン運転の拡大や機械化、運行体制の見直しなど、社員や家族の痛みも強いながら「鉄道事業におけるオペレーションコストの削減」を進めて増を抑えてきた
    • 通勤・通学のお客さまが減少傾向にある反面、外国人労働者や65歳以上の労働者の増加、運賃改定申請が可能となった環境の変化なども見る必要がある
    • 現時点で2028年3月期を目標とした中期的な収益計画も変更していない
    • 長期的にも「Suica生活圏の拡充」や「TAKANAWA GATEWAY CITY」をはじめとする東京圏を中心とした複数の大規模開発など、当社グループの持続的成長につながる成長投資が行われている
    • 経営側は将来にわたって持続的に成長することを可能とする経営基盤が社員の努力によってつくられていると認識する必要がある
    • 持続的に成長可能な「経営基盤」であるJR東日本の「信頼」は、社員の努力でつくられている

  • 社員の生活環境について
    • 2025年1月の「全国消費者物価指数」によると、米が前年同月比70.9%も急騰し、生鮮食品は約20年ぶりの高水準となっている
    • 「実質賃金」も前年比0.2%減と3年連続でマイナスになるなど、歴史的な物価高は社員の生活を直撃しており、社員の生活は安心できない環境にある

  • 昇給係数4での定期昇給実施について
    • 経営側は2021年度の基本給改定で定期昇給を「昇給係数2」とした。社員は今でも「基本給が削られた」と感覚している。
    • 現在の人事・賃金制度において社員は昇給係数4を基礎として中長期的に生活設計を立てている。
    • 昇給係数を4以外にすることは認められない

  • 基本給の社員一律20,000円引き上について
    • JR東日本の社員の基本給は総じて低い。これが東日本ユニオンの見解である
    • これまで会社の発展をつくりだしてきた社員の労働力の価値が適正に評価されてきたとは言えない
    • 会社発足から今日まで11回のベアゼロ回答を行い、2021年度には定期昇給を2係数としたことは、生涯にわたって社員の基本給と賃金に影響を与え続けている。そのような過去の経緯があって今の低い基本給がある
    • 他企業との人材確保競争のなか、これからの当社を担う「人材」とはこれから入社する社員だけでなく、様々な経験や技能・知識などを有し、これまで会社の発展に寄与し、奮闘してきた社員も当社に必要な「人材」だ
    • 社員に必要なのはネガティブ要素を前面にしてより一層の奮起を求めることではない
    • 基本給を社員一律に20,000円引き上げることで生活の安心を保障することが仕事への意欲と働きがいの向上につながる

  • エルダー社員の基本賃金律20,000円引き上げについて
    • グループ会社と一体となった企業運営を進めている中、もはやエルダー社員の存在なくしてJR東日本グループ全体の成長と発展が成り立たたない
    • 現役世代の社員と同様に奮闘し、物価上昇の嵐にさらされているエルダー社員の生活の維持、向上、改善、そして仕事への意欲向上のために引き上げを強く求める

  • 社員一律によるベースアップ実施について
    • 職責の重さは職制に応じて『昇格』『昇給』で保障されている
    • 職制に関係なく社員は等しく職責の重さを背負い努力し奮闘している
    • 物価上昇は全社員共通の問題であり、職制や職責の重さは関係ない
    • ベースアップ額を一律にしないと賃金制度に矛盾する
    • ベースアップで格差をつけると同じ職制同士でも賃金に差が生まれる

  • 第二基本給の廃止について
    • JR採用社員の中にも退職金を意識する年齢を迎えている
    • 使命を終え、退職金を減額する第二基本給の廃止を強く求める

◆ 経営側の現状認識と基本的スタンス(要旨)

  • 経営状況について
    • 第3四半期決算は増収増益、年末年始のご利用状況は前年度を上回り、1月の鉄道営業収入は対前年約107%となっている
    • 平日における新幹線のご利用やインバウンド需要の当社エリアへの取り込みなど、さらなる増収に向けた努力が必要
    • 営業費用は修繕費を始めとして全体としては増加傾向にあり、より一層の増収とコストダウンに取り組んでいかなければならない

  • 経済動向についてト
    • 2月発表の月例経済報告は7ヶ月連続で基調判断を維持したが、先行きは海外景気の下振れやアメリカの政策動向、中東地域を巡る状況などに十分注意する必要があるとされ、引き続き注視する必要がある
    • 「消費者物価指数」は前年度3.2%、「企業物価指数」は4.2%になるなど、物価の影響は家計および企業にも及んでいる

  • 中長期的な見通しについて
    • 会社発足以降初となる運賃改定を申請した。人口減少など当社を取り巻く厳しい経営環境において、サステナブルな成長をはかるために必要な対応であると共に、お客さまに負担増をお願いするものであることを重く受け止めなければならない

  • 新賃金の議論にあたっての基本的スタンスについて
    • 基準内賃金の引き上げは長期にわたり総額人件費に多大な影響を及ぼすことから、足元の状況を踏まえつつ、中長期的な動向等を勘案して慎重な判断が必要
    • 基本給は職責、職能、資格、等級、生計費水準など、様々な要素を勘案して決定している
    • 基本給の引き上げは「長期的な経営見通し」や「生産性向上に対する社員の貢献への成果配分」の観点を基本に、業績動向や経済動向、取り巻く社会状況など、様々な要素を踏まえて総合的に勘案して決定していくもの

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  ■ 申20号として賃金改善の要求を提出 (2025年 2月19日)

 2025年賃金引き上げ要求の提出は、2025年2月19日です。

 申20号・2025年度基本給改定等に関する申し入れとして経営側に提出しました。


 2025年度基本給改定等に関する申し入れ  (2025年2月19日申し入れ)

 経営側は2月3日に「2025年3月期 第3四半期決算」を発表しました。営業収益は4期連続の増収となり、定期収入及び定期外収入も新幹線・在来線共に第3四半期期間は計画を上回っています。増収・増益の一番の要素である「運輸収入の増」の背景には、自然災害が激甚化する中においても「安全・安定輸送」の確保に、すべての社員が日々奮闘していることに他なりません。さらには職場から集客や送客の取組みを創造的に行い、収益を上げてきた結果と言えます。

 しかし、好調な業績の中にあっても私たちの生活は安心して生活できる環境下になく、JR東日本が発足して以降、実質賃金は横ばいであり、直近では3年連続のマイナスとなっています。

 経営側は「変革2027」のもと「融合と連携」などの各種施策を実施していますが、効率性と比例して上昇し続ける社員の労働密度に真摯に向き合うべきです。過去に定期昇給を「昇給係数2」としたことは、生涯にわたって社員の賃金に影響を与え続けています。さらに、昨今の期末手当の低額支給により経営側だけが成長し続ける経営姿勢に対して、社員から不満や悲痛な叫びなど、東日本ユニオンに「本音」の声が数多く寄せられています。

 「すべての社員が平等に安心した人生設計や将来を考えることのできる賃金」を支給することが、本当の意味での「社員・家族の幸福の実現」につながると言えます。人材確保のための「初任給特別措置」や若年層・職責に偏ったベースアップではなく、全社員一律に「納得する基本給」の引き上げが急務です。

 したがいまして、下記のとおり申し入れますので経営側の真摯な回答を要請します。

  1. 定期昇給は「昇給係数4」とすること。
  2. 2025年4月1日に在籍する社員の基本給を一律20,000円引き上げること。
  3. 2025年4月1日に在籍するエルダー社員の基本賃金を一律20,000円引き上げること。
  4. 「第二基本給」を廃止すること。

 

以 上

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